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2003.04.03[木]
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ぱたぱた……

3月20日未明に開戦した「対イラク戦争」またの名を「第二次湾岸戦争」は開戦2週間目を過ぎて未だ若干停滞中のようである。戦争開始前には米英連合軍の圧倒的戦力優位から短期間に決着が付くと言われていたが、種々の要因から打倒フセインにはまだ少々掛かりそうである。
では何でこう言うことになったのか?

(元軍人のパウェル国務長官が立案したと言われている)この戦争の元々の計画では、米軍の派兵規模は1991年の第一次湾岸戦争と同程度であったらしい。つまり最初から約60万人弱の大規模派兵である。
ところが(超ハイテク兵器を過信する??)文官(背広組)のラムズフェルド国防長官・他は、その半分の規模で短期間に勝てるという計画を推し、それを息子ブッシュが承認した……と言うことらしい。
過去の戦史を紐解くと、一般的に軍人は敵に対して圧倒的な兵力で絶対に勝てる戦争を行おうとするのに対して、文官が計画すると選挙民対策なのか必要最低限の兵力で軍人に無理をさせようとするものなのだ。

今回の場合、米英連合軍には極めて大きな外交上の誤算がマイナス要因として加わった。それは言うまでもなく、トルコ議会の否決で自慢のハイテクデジタルネットワーク装備の機甲師団をイラク北方のトルコ側から侵攻させることが出来なかった点である。
更にもう一点。当初の予定では、いきなり怒濤の空爆と巡航ミサイルの嵐で開戦するはずが、フセインとその側近が集結したと言うCIA筋の情報により、まずは巡航ミサイル40発でバグダッドの特定の拠点を集中攻撃し、その戦果=フセイン爆殺の成否=を確認する10数時間の間があってから(素人目には何となく)ダラダラと開戦しちゃった(ように見える)という点も見逃せない。

更にややこしいのが「史上初、固定カメラ完全生中継の戦争」状態である。技術の進歩というのは恐ろしいもので、第一次湾岸戦争の時には「まるでテレビゲームみたいな戦争」と言われたものだが、それから12年を経過すると、NHKニュースの固定カメラで渋谷の雑踏を見るように、バグダッドへの着弾の様子が世界中どこでもリアルタイムで見られるのである。
これでは米英軍としては、少なくともカメラに映ると判っているエリアに関しては相当に神経質に目標を選んで攻撃せざるを得ない。

と言うわけで、合理的な米英軍にしては珍しく兵站に支障を来し、戦線はやや停滞しているというわけである。しかし勿論、10万人規模の増派が完了し、兵站が整えば、後は時間の問題と言うことになるはずではある。何しろ、誰が考えたって、米英連合軍とイラク軍では兵力が違いすぎるんだから。

それにしても変な戦争である。例えば「非人道的兵器と言われるクラスター爆弾を使用した云々」と言う表現。クラスター爆弾は日本語では集束爆弾と言われる。簡単に説明すると、大きなパッケージに沢山の子爆弾が収まっており、コンピュータ制御により、特定の範囲(例えば幅50m、長さ200mなどと正確に決められる)を確実に一発で殲滅爆撃することが出来る。この結果、幹線道路を進むイラクの車両大隊などを一発で全滅させられるわけである。つまり兵器としては非常に効率的なのだ。このどこが非人道的かというと(新聞記事やニュースの論調では)子爆弾を沢山詰め込んである関係から不発弾の発生率が高く、投下後、民間人に犠牲者が出る可能性が高いからなのだそうである。しかし、これ、軍事サスペンスなどを読むと実は不発弾であるとは限らない。意図的に時限爆弾を混ぜてある場合もあるのだ。何故ならば、仮にクラスター爆弾で飛行場の滑走路を爆撃した場合に、修理部隊到着後に爆発するようにするためらしい。実に狡猾だが武器としては正しい。
つまり何を言いたいかというと、それが武器である限り、全て非人道的なのである。

戦争あるいは武器の本質的な残酷性を理解していないキャスターなどの場合、たまたま最近仕入れた「非人道的兵器の知識」が頭の中で膨れあがるので、江畑さんなどの軍事評論家を悩ませるわけである。

兵器は全て人を殺す、あるいは何らかの施設や兵器を破壊するために作られている。だから兵器は全て非人道的なのである。クラスター爆弾に目くじらを立てるのであれば手留弾だって同じ事なのだ。
手留弾は何故「パイナップル」と俗称されるか?それは見た目がパイナップルに似ているからである。形状もそうだし、表面にパイナップルのような凸凹が付いているからである。しかし、この凸凹にはちゃんとした理由がある。
爆弾というものは固い殻に詰め込まないと威力を発揮しない。火薬だけを爆発させた場合、発生するのは爆風だけである。爆風だけでは殺傷能力は弱いのだ。そこで手留弾の場合は凸凹のあるケースに入れてある。これが爆発するとケースはバラバラになって四方八方に飛び散る。この破片が殺傷能力を持つのである。つまり凸凹は破片が出来やすいようにケースの強度を調整するためのものなのである。

戦争の一番下手なやり方は戦力の逐次投入であるとよく言われる。有名な例は太平洋戦争中のガダルカナル攻防戦の大日本帝国陸軍がそうであった。また米国もベトナム戦争で同じ事をやり圧倒的な国力の差がありながら敗北した。この時の首謀者が天才と言われたマクナマラ国務長官である。
今回のイラク戦争(又の名を第二次湾岸戦争)のラムズフェルド国防長官がマクナマラに重なって仕方がない。
勿論、イラクにはベトナム戦争の時の中国とソ連のような強力な支援国が居ないから最終的にアメリカが勝つ事だけは確かだが、アメリカが今のところ、戦力の逐次投入を行っているのは事実である。
また、アメリカはハンディキャップが多すぎる。昨今の戦争で大事なのは「如何に自国の兵士の犠牲者を少なくするか?」また「如何に敵側の一般民集の犠牲者を出さないか」が「勝利」と同等に要求されるからである。イラク側にはそう言う制約は全くない。さもなければ「人間の盾」なんて発想が出てくるわけがない。
(蛇足だが「自国の兵士を如何に殺さないか?」と言う意味では日露戦争の時の乃木大将は最低である。203高地の攻防の犠牲者数だけでとんでもない。あの時の決死隊は軍服の上に白タスキを巻いていたので夜襲でも203高地の上に陣取るロシア軍のマシンガンの射手は月明かりに反射する白タスキが良い目標になったそうである。非合理的戦闘の典型と言えよう)

それにしてもアメリカの新保守主義は凄い。何が凄いって、元々アメリカって国は独善的でお節介な国だけど、それを更に徹底させた思想だからである。誰がなんと言おうと自分たちが一番正しいと思っているんだからたまらない。その上、アメリカだけが世界唯一の超大国なのである。今後、中国がどんなに経済発展したところで、絶対にアメリカ並みの軍事パワーを持つには至らない。何故なら中国は何よりもまず12億の民を食わせなければいけないから国としての基本的なインフラコストが高すぎるのである。ロシアが元に戻ることはないからアメリカが自滅しない限り今の状態は当分続く。

そこへ行くとドゴールの時代から態度だけはでかいのがフランス。フランスという国は第二次大戦であっさりとヒトラー・ドイツに敗北した時から大国ではないのであり、それっきりもう普通の国なのだ。なのにプライドだけはドゴールやシラク大統領の鼻の高さ並みなのである。しかも、イラクとの石油供給契約をパーにしたくないから戦争反対を叫んでいるなんて事は世界政治の常識。運良く第二次大戦で勝利国側だったので、そのまま国連常任理事国に居座っているし、核兵器も保有しているけれど、本質的には農業国であり戦争は苦手のラテン系なのだ。

同じようにプライドと歴史が許さないのがイギリス。中東の火種であるイスラエルを作ったのもイギリスである。だからフランスとは違う立場でアメリカと手を組まざるを得ない。

そして我が国はと言うと、これはもうTVタックルでいつもハマコーが叫んでいる通り、アメリカの属国としての国家の安定と繁栄が全てであるからイラク戦争賛成を言うしかない。小泉くんはああ言う性格と気質なのではっきり言っちゃうだけの話で、自民党の誰が総理をやっていても反対をするわけはないのだ。

しかしこれは全く当たり前のことなのである。何故ならば(言うまでもないことだが)日本の近隣には北朝鮮と言うとんでも無い国が実在しているのである。この北朝鮮が暴走した場合、自衛隊は役に立たない。今度打ち上げた偵察衛星だって役に立たない。何故ならば、偵察衛星でノドンやテポドンの発射の兆候を探知したとしても、我が平和国家の平和憲法がある限り、我らが自衛隊のF-15Eストライクイーグルは(この超高性能攻撃機はアメリカ以外には日本の自衛隊にしか配備されていないのにも関わらず)事前にミョンビョンの基地を攻撃できないのである。仮に第二次朝鮮戦争が始まった場合、本気で本当に日本を守ってくれるのはアメリカだけなのである。

と言うわけで。戦争はやっちゃいけないのは当たり前である。無い方が良いに決まっている。反対するのも当然の行動であり意見である。しかしイラクや北朝鮮は全く普通の国ではない。イラクは間違いなく10年以上、国連の査察をのらりくらりとかわしてきたのである。世界第二位の石油埋蔵量を持ちながら国民は貧困にあえいでいるのである。北朝鮮は「金王朝」を保持するためだけに目茶苦茶を続けているのである。アメリカのやり方に全面的な賛成は出来ないが、暴力団事務所の前で暴力反対のデモをしても何の役にも立たないのは自明の理である。だから戦争反対を叫ぶことだけが正しいと言う意見には絶対に賛成できないのである。
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