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■ ねずみ講とその廃墟 |
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朽ち果て錆び付きながらもそびえ立つピラミッド
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今を去ること34年前、今でもインターネット上で現れては消えるねずみ講(無限連鎖講)の日本での元祖である「天下一家の会・第一相互経済研究所」(故・内村健一会長)がスタートした。 |
今更この事件についての特別なコメントはないが、常識的に考えて、あるいは「一休さんの有名なお話」などを知っていれば、インチキだと言うことはすぐに分かるのに、それに引っ掛かった連中は自分が悪いんである。但し、内容を理解しており、だからこそ早めに加入すれば充分に元が取れると考えた連中は充分に犯罪的であるが【笑】。 |
と言う話は置いといて問題は上の写真である。これは1995年に湯布院から阿蘇山を回って小倉に戻るというドライブ旅行をした時に撮影したものである。九州のその辺りをドライブするのは初めてだった筆者は阿蘇山を見た後、のんびりと熊本県の国道を走っていた。すると、前方に忽然とピラミッドが現れたのである。しかも、それは陽光にギラギラと反射している。近付くと、ピラミッドが金属製であるのが分かった。しかも朽ち果てている。ピラミッド型の大きな建物の手前には同じく朽ち果てたバス。右手には巨大な日本庭園。こちらはちゃんと手入れがされている。敷地全体はかなり広い。しかし人っ子一人居ない。
とにかく初めて見た人間にとっては何とも異様でシュールでオカルティックな情景なのである。 |
あまりの異様さに車を止めて記念撮影をしちゃったわけだが、要するにこの施設は最盛期の「天下一家の会・第一相互経済研究所」が、その莫大なる資金を使って建設したシンボル的な建物だったのだろう。「天下一家の会・第一相互経済研究所」が破綻後、それは放置され朽ち果てたのだろう。なのに何故に日本庭園は手入れがなされているのかは分からない。 |
さて筆者にとっての不思議は二つ。
- 何故にねずみ講は隆盛を極めたのか?
- 何故に廃墟はそのままなのか?
ねずみ講=無限連鎖講と言われる詐欺手法は前述のように級数を知っていれば成り立たない手法である。コンピュータ的に言えば24-bitは約1677万であるから、27-bitで日本人口を超える。32-bitで世界人口に到達する。つまり、たったの32段階目で行き詰まるわけである。こんな小学生でも分かるインチキに引っ掛かる連中が信じられないのである。だから不思議なのである。
もう一つの廃墟がそのままである理由は多分、裁判なり債務処理なり権利関係なりが解決していないからなのだろうが、それにしても熊本県はこれと言った産業を持たない観光県の筈である。だったら阿蘇山観光を楽しんだ直後の観光客に「何だあれ?」と思わせないようにして欲しいのである。さも無きゃ、廃墟を逆手にとって「日本人の馬鹿丸出しの歴史」のテーマパークにでもすればいい。現地には説明看板の一つもないのである。財産保全の張り紙もないのである。しかも(こればっかりは理由の推測も出来無いのだが)日本庭園はどう見ても毎日のように手入れされているのである。 |
とにかく。この「天下一家の会・第一相互経済研究所」の廃墟は実際に目にしないと異様さがピンと来ない。地元の人は一時期の赤坂の住人及び通行人(通過人)がホテル・ニュー・ジャパンの焼け跡を無視したような感覚なんだろうが、その存在を知らない殆どの日本人はもしも見る機会があれば是非とも一度は立ち寄るべきスポットだと思う。そう言いたくなるほど異様だし、そう言いたくなるほど異常な背景が隠されているからである。修学旅行で退屈な神社仏閣を見るより、このピラミッドを見学した方が余程教育効果が高いだろうとさえ思ったぐらいである。
しかも、異常な背景=無限連鎖講は本日ただ今現在この瞬間もインターネットを通じて蔓延しているからである。これにマルチ商法を加えれば更におぞましい。何故なら今も次から次へと被害者が出ているからである。
人類は全く進歩しない(T_T) |
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