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2005.06.08[水]更新
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Gibson SG Special - DoromPATIO
■ dpGuitarSystem2 その3
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
大分、煮詰まってきました♪

前頁(あるいは下の実体配線図)の状態でバンド恒例・山中湖合宿に行ってきた。結論から言うと70〜80点のサウンドだが、(使い勝手を含む)エフェクター・システム全体としては、せいぜい60点だった。但し、バンド・メンバーは良い音だと評価してくれたのだが、筆者的自己満足度は低かったのである。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
合宿はこの状態で鳴らした

満足度が低かった理由の前に、前頁の検討課題だった「2台のPD-01のどっちをオーバードライブの設定、どっちをブースターの設定にすると良いか」については、あっさりと「初段=オーバードライブ、後段=ブースターが良い」と言うことに落ち着いた。予想通り、初段をブースターにすると後段のPD-01が飽和してしまってボリュームが上がらないのがその理由である。
なお、ハードロック系の曲の場合は後段のPD-01のレベルはフルにする必要があった(定格上は19dBアップ)。

さて、合宿で22時間連続で使ってみての、サウンド的な問題点、セッティング的な問題点は下記の通りである。
  • 考えてみれば(いや、考えるまでもなく【笑】)この接続ではアンプを2台使ってもコーラスをONにしない限り拡がり感はない(説明するまでもないが、上の接続の場合、DD-6(デジタル・ディレイ)はディレイ音が左右にパンするだけで、原音は左右同一=モノラルである)
  • そこで、それではとCH-1(コーラス)を薄目に掛けると、空間系が二つ被るからギターサウンド全体がもやけた感じになってしまうのは避けられない。やっぱりこう言うことは(本気で音質重視なら)ラックタイプの高級機を使わないと無理があるのだろう(当たり前だ)
  • もう一つの問題はPD-01を二台ともOFFにしているときのサウンド。つまりクリーン系。やっぱり、ギターアンプがJC-120である限り、あのコキ〜ンと言う使えない音だからどうしようもない。作り込みようがない
  • それを避けるには(前頁に書いた通り)初段のPD-01をプリアンプ代わりに使って、ゲインとレベルの設定を曲によってこまめに調整するしかないのだが、実はそうは問屋が卸さないことも明らかになった
  • 何故なら、PD-01は実は「美味しい範囲が狭い」と言うことがはっきりしたからである

PD-01の美味しいところは具体的には次のいずれか二点である
  1. ゲイン≒フルでの深めのオーバードライブ
  2. ゲイン=0〜2、レベル=7〜10でのいわゆるクリーン・ブースト

この二つは値段を考えれば充分に及第点を与えられる。しかし、それ以外の設定範囲は筆者的には使えない。と言うことはつまり、気持ちの良いクリーン〜クランチが得られないと言うことを意味するのだ。この問題の解決策は実はとっても簡単で、新兵器の追加導入、つまり前から書いている「Xotic RC-Booster」を買うっきゃないのである【爆】。但し間違いなく20,000円以上の出費が必要だが(ちなみに、インターネットで調べた限りでは、実売価格は23,800円ぐらいと言うのが相場。一ヶ所だけ19,800円と言うのを見つけてはあるが)。


次は空間系問題の解決。これをラックタイプ・エフェクターを使わないで行なうには(無茶苦茶馬鹿な話だが)さらに1台ずつのディレイとコーラスを導入する必要がある(配線図は省略)が、これは余りにも馬鹿らしいというか本末転倒もいいところ。やっぱり有り物で頑張ろう【爆】。
そこで簡単に考察・検討すると……
  • 本来、アマチュアバンドとしては全部の曲の全部のパートでディレイを掛けっぱなしにしておく必要は全く無い
  • 何故なら、スタジオ練習でもライブでも、その手のディレイは殆ど(自分以外には)聴こえないからである。つまり意味がないのだ、実は
  • だとすればディレイを掛けて意味があるのはソロ・パートないしはスラップ・エコーに近いような特殊効果的な使い方をする場合だけ。つまり、いずれもディレイをはっきり掛ける場合
  • 逆に言えば、ディレイのエフェクトレベルがそれなりに高くないと客席ではディレイが掛かっていることなど、全く判らないからである
  • しかしディレイ・レベルを高くすればサウンドは引っ込む。これ常識
  • しかししかし、ブースターと同時にONならその問題は解決。引っ込む分を音量アップでリカバー出来るからである
  • だから、ラインセレクターを使って、ブースト用のPD-01とDD-6を直列に繋いだループを作ればよい

デジタル・ディレイはこれで片付いた(と、安易に単純化)。


次はステレオ・コーラスである。これを一番最後に配置し、常時ONにすれば当たり前だが100%ステレオになる。但し、それではコーラスっぽくなって欲しくない曲で困る。
どう言う事かと言えば、コーラスにしろデジタル・ディレイのダブリングにしろ(あるいはマルチ・エフェクターなどに付いているピッチシフトにしろ)確かにステレオ感(重奏感)は出るのだが、どこか音の芯が無くなったようなサウンドになるので、クリーン系でジャラ〜〜ンと演る分にはよいのだが、ハードロック系のヘビーなリフなどでは迫力が無くなってしまうと言う大問題・大欠点があるのだ。

これを可能な限り排除するにはコーラスの設定(具体的にはピッチとデプス。場合によってはトーンまで)を調整して「音の芯を保てるギリギリ」 vs. 「重奏感のあるギリギリ」の妥協点を見つけるしかない。もしも納得出来るポイントが見つかれば、コーラスはステレオで掛け放しでよいと言うことになるのだ。

しかし、このセッティング・ポイントは「クリーン系でジャラ〜〜ン」つまり「ばっちりコーラス掛けてます」とはかけ離れるのは間違いないので、と言うことは、これまた曲間にセッティングを変更する必要が生じる。だから、この「dpGuitarSystem2」の考察の最初のページでCarl MartinのChous XIIが理想的と書いたのである。これにはフットスイッチが二個付いていて、ひとつはコーラスそのもののON/OFFだが、もう一つは二種類のコーラスの設定を切り換えるものである。

しかし、幸いにして少なくとも今のところ、バンドのレパートリーに「コーラスバッチリ掛けてます」な曲は少ないし、もしかしてもしかしたら「理想的な妥協点」が見つかって、掛けっぱなしで良くなるかも知れない。また、もしかしてもしかしてもしかしたらば、単純にコーラスのON/OFFで済むかも知れないのである。

と言うのは、なんでステレオにするかと言えば、それは弾いている本人=筆者だ=が気持ち良いからと言うのが理由のひとつだが、もうひとつはスタジオで練習する時などに、ギターアンプ=2台から音を出すようにするとスタジオ全体に音が廻るのでドラマーなどのモニタリングの上で宜しいからなのである。
また、どのような方法でステレオにしても、聴いている側=客席からすれば殆ど判らないのである。ピュア・オーディオと同じで、たまたま2台のギターアンプを底辺とする正三角形の頂点に座った人にしか、ちゃんとステレオでは聴こえないのだ。

ではプロはどうしているかというと、実は事情は同じ。立派なP.A.があったって、客席の位置に恵まれない限りはステレオには聴こえない。しかし、違う意味の工夫がある。有名なのは「神」こと、マイケル・シェンカーなんかの場合。彼の場合、ライブのビデオを見ると延々とソロを取る時の立ち位置が完全に決まっている。これには明確な理由があり、その立ち位置で「マイケル・シェンカーが一番気持ちの良い音に聴こえる状態」にセットアップしてあるからなのだ。客席に出している音は全く別のラインからの物なのだ。彼のようにソロを弾く時に「完全に『入っちゃう』タイプの人」の場合は、こう言う工夫=ご本人が陶酔しきれるギターサウンドを本人がちゃんと聴ける状態=が必要なのである。逆に言えば客席は二の次なのである(大音量でギターサウンドがちゃんと「抜けて」いればよい)。
なお、マイケル・シェンカーのサウンドについて補足しておくと、ギターはGibsonフライングVであり、必ずCryBabyをONにし、かつ、いわゆるひとつの「半踏み状態」による独特の鼻の詰まったようなトーンを必要な時に得られるようにし、さらに彼の立ち位置でマエストロ・エコープレックスのディレイ(エコー)が思いっ切り沢山気持ちよく掛かった状態が彼の陶酔状態を保証する(まぁ、ソロの時は100%、CryBabyを踏むから立ち位置が決まっているとも言えるのだが、大事なのはその位置で無茶苦茶気持ち良いギターサウンドが聴こえるようにセットアップしてあることであると言うことを言いたいのである)。

と言うようなことなども踏まえて、それなりに妥協して検討すると、結局、次のような考え方になる。
  • 極端に割り切った考え方としては、いわゆるステレオ出力(音響工学的に言えば左右のギターアンプの出力に位相差があること)を基本的には諦める
  • 但し「音の廻り」の観点からギターアンプは常時二台接続し、練習スタジオでもステージでも、なるべく離れた位置に置く
  • エフェクターボードから2本のシールドを出すのにはCH-1(ステレオ・コーラス)のアウトプットを使う
  • よって、CH-1のエフェクト・レベルは常に10とする(そうしておかないとCH-1の出力はステレオ接続の場合は一方はドライ=100%、もう一方はウエット(エフェクトが掛かった出力)=100%なので、左右のギターアンプの音量が均等にならないのだ)
  • そして、通常、ハードロック系の曲ではCH-1はOFFにしておく。つまり左右のギターアンプからは位相差のない同じ音が出力される
  • CH-1をONにしたときだけ完全なステレオ・コーラスが掛かる
  • よってCH-1のセッティングは思いっ切りコーラス掛かってますよ状態とする(多分。何故なら、この文章はチェック前だから)

要するに、前述の「「音の芯を保てるギリギリ」 vs. 「重奏感のあるギリギリ」の妥協点」を見つけたとしても、実際には「苦労してベストなポイントを見つけたとしても、どうせ客席では判らんからどうでも良いじゃん」と言う悲しい現実(大袈裟)の方に目を向けて諦める=割り切ると言うことである。
かくて配線図は下記のようになる。但し「Xotic RC-Booster」は(比較的近い筈ではあるがあくまで)将来計画である。

ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
一見、とっても複雑のようだが実はシンプルなのが肝要

以上を踏まえて、幾つかの改良を加えた暫定版第2弾の実際の配置が下の写真の状態である。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
これなら踏む可能性のあるフットスイッチの全てを踏みやすい。TU-12が斜めなのは、こうしないと、入力用のジャックを差せないからだが視認性には問題ない

具体的になにをどう改良そして変更したかは下記の通り。
  • 厚板の上にポリスチレンボードを貼り付けて左右の幅を2cm拡げた
  • 軽量化のためにPD-01を改造(後述その1)
  • 後段のブーストアップ用のPD-01(上の写真の右上)以外のフットスイッチを踏みやすい手前に配置出来るように工夫・改良した(後述その2)
  • 第一弾よりラインセレクターが増えたのに配置の工夫で密ではあるが合理的なレイアウトになった(幅をわずか2cm増やした成果)
  • しかし「君子豹変す」または「またしても朝令暮改」は常なので、ここ暫く固定せずに使用(=各エフェクターをボードに両面テープで固定することをしない)

後述その1:軽量化のためのPD-01の改造とはこれいかに【笑】。これまた箇条書きにすると下記の通りである。
  • PD-01はやたらと重い。その理由を調べたら底板の鉄板が物凄く分厚いからだと判った
  • ZOOM社としては低重心にして単体の時の安定度を高めたかったらしいのだが、幾らなんでも鉄板は厚すぎる
  • そこで、その鉄製の底板を外すと、筐体そのものはアルミダイキャストだから、とっても軽いことも同時に判明
  • と言うわけで鉄板製の底板と全く同じサイズのプラスティック製の底板を自作して付け替えた
  • スタジオなどで使ってみて電気的シールドの問題がある場合はプラスティック製の底板の内側にアルミ箔を貼る予定(現在は未処理)
  • PD-01は当分は2個使うので、この軽量化作戦の効果は非常に大きい
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
左側の2枚が取り外したオリジナルのとっても重い鉄板で出来た底板。とにかく重い。右側は薄い硬質ビニール(PowerBook G4 15"のパームレストに貼り付けたものの余りを流用)に付け替えたPD-01の裏側の状態

後述その2:これについては下記の通りである。
  • 写真右上のブーストアップ用のPD-01は基本的にプリセットしてラインセレクターでON/OFFだから、直接、フットスイッチでON/OFFする必要はない
  • DD-6はタップド・ディレイ・モードで使用するのでタップテンポの入力の為に踏みやすい位置である必要がある。ON/OFFそのものはラインセレクターのループ内で処理される
  • ラインセレクターはソロとバッキングの切換えで踏むわけだから一番踏みやすい位置でなければいけない
  • 右側のオーバードライブ用のPD-01はOFFにしておいてクリーン/クランチ系で演奏している場合にON/OFFする場合も有り得るから手前じゃないとまずい(曲によっては、これを踏むだけでソロに対応と言う場合も有り得る)
  • 左端のコーラスも曲間でON/OFFする場合があるので手前である必然性がある(端的な例としては「Stairway to Heaven」の生ギター=1本+オカリナからギターが2本に増えるところでON)

後はこの状態で使用してさらなる問題があるかどうかを確認するのみ。キャプションにも書いたように固定をしていないので、練習スタジオなどの現場で気に入らなければ配線の変更なども出来るので、トライ&エラーは簡単である。

なお、クリーン&クランチの基本サウンドを作る方法として、Xotic RC-Boosterではなく、コンパクトタイプのコンプレッサーとしては最高峰と言われるKeeley Compressorを使うと言う手も考えられる(下図)。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
こちらがベターな気がしないでもない(^^;;

その理由は……
  • Keeley Compressorは設定によっては殆どリニアなラインドライバー(兼リミッター)としても使えるほどサウンドが自然なことに定評がある
  • そもそもコンプレッサーはうまく使えば(うまく設定すれば)音の粒を揃えて、弾き手(筆者だ)の下手さをカバーしてくれるものである
  • コンプレッサーを掛けるとコーラスやディレイは入力が安定するので音が綺麗になるのは常識
  • Keeley Compressorほどの性能だと、基本的には掛けっぱなしで良いはず
  • であれば、Keeley Compressorは後方にセッティングして、ギターからのシールドを筆者より後ろに廻すという筆者にとって結構重要な使い方にも対応出来るはず
  • (理由としてはこれが一番、大きいのだが)Keeley Compressorなら、ラインドライバーからコンプレッサーまでをカバー出来るが、RC-Boosterにコンプレッサーの代わりは出来ない

……と言うことなのだ。但し、Keeley Compressorの実売価格はRC-Booster(19,800円〜23,800円)を遙かに凌駕する37,800円〜39,900円だが。


なお、Keeley Compressorはサステインとレベルしかコントロールがないが、最近発売されたKeeley Compressor Plusなら、コントロールが三つになって、アタックを調整出来るようになった。価格は変わらない。

ついでの蛇足。keeleyのサイトからマニュアルのPDF(英文)をDownloadして読んでみたら複数のエフェクターの接続順について、通常のコンプレッサーの常識(=ギターの直後)ではなく、数年の実験結果から、オーバードライブやディストーションペダルの後で、ブースターの前を推奨すると書いてある。まぁこの手のことは実際に入手してから色々と楽しく試行錯誤の実験すればよいわけだ。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
Keeleyのマニュアル推奨の接続順だとこうなる
Robert Keeley Electronics: Guitar Effects Pedals
http://www.robertkeeley.com/
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