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2001.08.29[水]更新
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■ 蘊蓄&Tips@2001:かな漢字変換にこだわる
ATOK14
これがなければ筆者のMacintoshはものの役に立たない

いわゆるプログラマーとか、純粋にデザイナーと言うのでない限り、一般的なコンピュータ・ユーザーがコンピュータを使う時間のかなりの部分は日本語の入力に費やされているはずである。コンピュータはアメリカで発明され、全て英語ベースで開発されたので、本来は日本語のハンドリングが得意ではない。インターネットの世界も英語が基本なので日本語は通りにくい。だからコンピュータに日本語を入力するためには「日本語かな漢字変換システム」と言うものを利用しなければいけない。とにかく日本人は不利かつ不便なのである。
筆者がコンピュータと付き合いだしたのは1982年に富士通のオアシスをリースするようになってからだが、その頃の「かな漢字変換システム」は極めて不完全なものだった。しかし富士通オアシスの場合は独特の親指シフトキーボードを装備していたから「かな漢字変換システム」はタコでも良かったのである。何故ならば親指シフト方式は慣れればディクテーション(リアルタイムの口述筆記)が出来るほどの高速入力が可能だった(実際、筆者はそれが出来た)ので、「かな漢字変換システム」は「接頭語・接尾語付き熟語変換」であれば良かったからである。
具体的には「漢字の読みを入力 → 右手親指で変換 → 違えば次候補を変換 → 改行で確定 → ひらがな部分を入力 → 無変換=ひらがなのままであること=を確定」の繰返しだから、つまり全く文節変換ではないから辞書は単純に語彙が多いだけで良かったのである。

そうではあっても、マメに単語登録をすることだけはもちろん必要必須だった。変換候補に存在しない文字列は変換キーだけでは出てこないのだから、これは憶えさせるしかないわけである。単語登録をしないで、その都度その都度、単漢字変換辞書などを使っていたら効率的な入力など出来るわけがない。マメな単語登録をしつこく繰り返していれば、自分の書く文章に必要な単語が網羅されるから、変換効率が上がるわけである。この作業に終わりはないが、とにかく続けるしかない。
そんな状態を数年続けてからMacintoshを導入した。当時のMacの日本語環境は今と比べれば冗談みたいにお粗末だったし、親指シフトになれている身としてはローマ字入力はF1から軽トラックに乗り換えたぐらいかったるいものだった。だからMac導入初期はオアシスとMacを専用のシリアルケーブルで繋いで、日本語入力だけはオアシスで行っていた。
しかし、そんな変則的な方法にはやはり無理があるので、半年後ぐらいに完全にMacに乗り換えた。この時にオアシスのユーザー辞書を全てテキスト書き出ししてMacに転送し、当時のMac側のFEP(MacVJE)に読み込ませたりもした。
しかし、入力がかったるいことに変わりはないので、アスキーから発売されたASkeyboardと言う、ADB接続のMac用親指シフトキーボードを使うようにした。このASkeyboardに関しては何故か開発初期から関係し、この筆者が操作マニュアルをMacで作ったりもしたので愛着があり、それから1年半ぐらいは毎日常用していたのだが、しかし、色々と問題もあり、ある日、君子豹変すで、一挙にローマ字入力に移行した。それ以来ずっとローマ字入力である。
なおオアシスからも登録単語を移植したぐらいだから、その後、Mac上で使った様々なFEP/IM(一番最初がTurboZIP。その後、MacVJE各バージョン、EGBridge各バージョン、そしてATOK12以来ずっとATOKの各最新バージョン)の単語登録は必ず受け継いで来ている。だから一番古い登録単語は既に20年を経ていることになる。
MACLIFE

1990年の昔からMac専門誌でユーザー辞書の重要性を訴えていた筆者だったりしたりする
(^^;;
MACLIFE

現在のMac環境でベストな「かな漢字変換システム」は随分と前からATOKであり、その最新版はATOK14である。この点に関してはWindowsでも変わらない。その変換効率の高さと変換処理の速さ・正確さはオアシス時代を知るおぢさんからすると隔世の感があるなんてもんじゃあない。まさに画期的ともいえる性能機能正確さである。
なおMac OSに標準インストールされる「ことえり」は何の役に立たないのでATOK14を購入してインストールしたら削除してしまうこと。

ところで………。
日本語は世界で唯一の「漢字カナ混じり文」(正しくは「漢字かなカナ英語混じり文」)だからこそコンピュータに馴染まないのだが、それ以前に、そもそも日本の国文法そのものが信じがたいほどいい加減なものだと言う大問題がある。
例えば国文法上では句読点を何処で挿入すればよいかという規則がない。英文法には明確にそれがある。一昔前の「お茶する?」と言うコマーシャルから一般化した「名詞+サ行の動詞」いわゆる「サ変名詞」と言う品詞と用法は国文法上では存在しない。もちろん、昨今の「ら抜き言葉」も同様である。つまり国文法は最初からいい加減(そう言って悪ければ学者の遊び自己満足、あるいは観念的で非論理的)の上に、新しい日本語に対しての対応が全く出来無いのである。
だから、今から30年ぐらい前に富士通や東芝の技術者がコンピュータで日本語を処理するシステムの開発を始めた当時の逸話などを読むと、肝心要(の筈の)国文法が何の役にも立たないので大変だったと書かれている。何しろ、文法と言う拠り所なく設計しなければならないんだから。
その結果、ATOK14の品詞設定を見ると学校では習わない品詞分類が沢山存在するが、これは国文法とは関係なく、日本のコンピュータ系の技術者たちが、正確なかな漢字変換を実現するために、自ら(各社で)仕方なく開発・創造したものなのである。だから当然「サ変名詞」も学校では(おそらく今でも)習わない。習わないがその意味するところが分かっていないとコンピュータで効率的な「かな漢字変換」が出来無いという大矛盾が発生することになるのである。

話を単語登録に戻すと、幾らATOK14が利口でも、自分のための単語登録をする手間は決して無くならない。ATOK14は以前のバージョンから文節長や文字種などを変更したりしてから確定したものは自動的に単語登録してくれる。しかしこの機能がいつも完璧だとは限らない。
またATOK14がどんなに進歩しても未来を予測することは出来無い。どう言う事かと言えば、例えば年号が昭和から平成に変わったときなどである。あの時、つまり昭和63年某月某日に、日本中のどのコンピュータやワープロにも「平成」と言う単語は登録されていなかった。同じように、これからデビューする新人歌手やグループの名前も入っていない。来年発売される新車種の名称も同様である。
ATOK14なら「もーむす」を変換すれば「モー娘。」と、ちゃんと読点まで付けて変換するが、それはATOK14に装備された「トレンド辞書」が「モー娘。」のデビューよりもあとの製品だからである。

その単語登録であるが、登録の仕方にはれっきとしたコツがある。
まず一番大事なことは「いい加減な読みで登録をしないこと」である。例えば「アプリケーション」を「あ」で登録してはいけない。「あ」で始まる単語を何でもかんでも「あ」で登録していたら、後で呼び出すときに混乱するし、連文節変換した場合に誤変換の元凶となるからである。
しかし「アプリケーション」を「あぷりけーしょん」、「コミュニケーション」を「こみゅにけーしょん」で登録していたら、タダでさえタッチ数の多いローマ字入力の場合は入力効率が上がらない。ではどうするか?
筆者の用いている方法は「省略した読み+あ」である。ある時に気が付いたのだが、日本語では(わざと助詞を省略するなどしない限りは絶対に)名詞の後にア行(母音)が来ることはない。だから、前述の「アプリケーション」であれば、省略した読みである「あぷり」に「あ」を加えた「あぷりあ」と言う読みで登録するのである。
こうすると文中に使っても誤変換にならないのである。例えば「このあぷりあはまいくろそふと・えくせるといいます」を変換すれば、ちゃんと「このアプリケーションはマイクロソフト・エクセルと言います」と確定されるのである。
なお、読みを省略する場合は自分なりの法則性を決めておくこと。さもないと以前の登録を思い出せなくなる。

名詞の後にはア行が来ないことはE-Mailアドレスを単語登録するときにも応用できる。E-Mailアドレスは一字一句間違えても送信できないから、受信したときに相手のE-Mailアドレスをコピーして、それを単語登録の入力ボックスにペーストしてしまうことが大事なのだが、このときの読みを「相手の名前+え」にするのである。「え」は「何々へ」の「へ」の読みの「え」である。具体的には「やまだえ」とか「すずきえ」になるわけである。こうしておけば、名前とE-Mailアドレスは明確に区別できるし、簡単に連想できるので忘れることもない。同時に「やまだへ」や「すずきへ」とも区別できるから通常の文章入力中の誤変換の元にならない。
こうすればユーザー辞書は自分専用のデータベースとなる。この方法のもう一つのメリットは、どのソフトを使っていても自由自在にE-Mailアドレスを呼び出せることである。メーラー・ソフトのアドレス帳に名前の読みでE-Mailアドレスを登録した場合、このデータをワープロや表計算ソフトで読み出すことは(直接的かつ簡便には)出来無い。単語登録しておけば、そう言うことはないのである。

上記の応用として、例えば飲み屋さんの名前と電話番号を一緒に単語登録するのも便利である。実際には「店の名前+てれ」を変換すると「店の名前(Tel:03-1234-5678)」と言うような感じである。こうしておくと、E-Mailで飲み会の案内を出す場合などに、いちいち住所録や携帯電話のメモリーを調べなくても済むわけである。

コンピュータ用語などには音引き(=長音記号=「-」)が多い。音引き記号はホームポジションから2段ずれた上にあるので入力しづらい。そこで、音引きを含む長いカタカナ言葉の音引き部分をア行で登録してしまうと便利である。例えば「こんぴゅうた」とするわけである。
この応用として、くだけた文体でよく使う「しぃかぁしぃ」とか「どぅわぁかぁらぁ」などを「語尾の子音をダブらせる」と言う規則で登録するのも便利である。「しかしい → しぃかぁしぃ」「だからあ → どぅわぁかぁらぁ」である。
これはタッチ数を減らす効果が非常に大きい。「しぃかぁしぃ」をまともにローマ字入力すると「sixikaxasixi」または「shixikaxashixi」となるが、「しかしい」なら「sikasii」または「shikashii」だけで済む。タッチ数半減なんてもんじゃない。
それとソフトウエア(Application)の正式名称は全て単語登録してしまうのがよい。その場合は自分で覚えやすい省略した読みをうまく応用すると良い。

ATOK14には英語のカナ読みを英語にする辞書が付属している。同様なものはフリーのデータとしてもインターネット上などに存在する。しかし、これをそのまま使うと、必要のない時に文中にカナにしたいのに英語そのものが混在してしまう可能性がある。意図的なら良いがそうではない場合は困る。
そこでどうするかと言うと、こういう辞書はまさに英単語辞書として使うように改造するのである。具体的には「カナ読みを英語にする辞書」をテキストファイルとして書き出し、エディターを使って読みを全て「読み+ああ」にして保存し、これを使って新しく辞書を作るか、または自分のユーザー辞書に読み込ませるのである。
こうすれば文中で誤変換になることはないし、呼び出したいときはいつでも参照できる。さらに日本語を英語に変換する辞書もあるので、これも組み込むと非常に便利である。これらを全部組み込むとこうなる。
  • じしょ        →変換→ 辞書
  • じしょああ      →変換→ dictionary
  • でぃくしょなりー   →変換→ ディクショナリー
  • でぃくしょなりーああ →変換→ dictionary

すっかり一般化した顔文字であるが、ATOK14に限らず最近のIM(インプット・メソッド=日本語かな漢字変換システム)には「かお」あるいは「かおもじ」と言う読みで数100種類が最初から登録されていたりする。あるいは顔文字専用の辞書が付属している。しかし、このままでは使いにくい。
だから自分がよく使う顔文字を自分流の読みで複数登録しておくと、使いたいときに使いたい顔文字を出すことが出来る(^^)v
こういう場合に、先ほどの「読み+あ」が役立つ。

変換効率を良くするためには、もちろん名詞ばっかりの単語登録では駄目である。幾ら最近のATOK14が口語体に強くなったとは言え、あらかじめ用意されていない言い回しはまだまだたくさんある。だから、そう言うものに気が付いたときは、ちゃんと動詞の活用形を考えて登録するしかない。
具体的には例えば「ぶっ壊す」なんて下品な言い回しはATOK14には入っていない。だから語幹を「ぶっ壊」にして、品詞設定を「ワ行5段活用」と「ラ行5段活用」にして単語登録する。同じような例は「ぶっちゃける」など幾らでもある。

日本語入力をスムーズかつ高速に行う秘訣は下記に集約される。
  1. 正しい指使い
  2. マメに単語登録を行いユーザー辞書を育てる
  3. なるべくモード切替をしない
「正しい指使い」はきちっと練習するしかない。「単語登録」のコツについては既に筆者が実践している方法を幾つか書いた。
「なるべくモード切替をしない」は若干説明が必要である。一般的に初心者は日本語入力のマニュアルの記述のページの順番通りに修得してしまった結果、カナや英語を入力するときは、その都度、入力モードを切り替え、そしてまたひらがな入力モードに戻すことを繰り返す。この方法は文章入力の流れと同時に思考そのものを中断してしまう。しかし、どんなにマメに単語登録をして育てに育てた辞書でも変換結果が意に添わないことは多い。ではどうするか?
「後変換機能(あるいは強制変換)」を活用するのである。設定はたったの四つ。
  1. 後変換:ひらがな確定
  2. 後変換:全角カタカナ確定
  3. 後変換:全角アルファベット確定
  4. 後変換:半角英数字確定
この四つをなるべく使いやすいキーに割り振る。筆者の場合はF1〜F4になっている。しかもATOK14は後変換キーを押すと上記の3と4に関しては「全部小文字、全部大文字、先頭だけ大文字」に順次変換してくれる。しかも、その変換結果は自動的に単語登録されるのである。
だから、例えば一回「あっpれ」(←誤植ではない)と入力し、これを「Apple」と確定すれば、それ以降は「あっpれ」は「Apple」と変換される。この場合、日本語読みの「あっぷる」の変換結果の「アップル」と区別できるというメリットもある。
後変換を利用するとモードの切換えをしないので流れや思考を中断されることがない。だからモード切換え方式に比べて遙かに効率的にすらすらと日本語入力できるのである。
そもそも単語登録によって辞書を育て、そのユーザー辞書の中にカタカナ言葉も英語も入っていると言うことは、なるべくモード切替をしないでもいいようにするためなのである。それを後変換で更に補完するのである。※以前は上記の四つ以外に「後変換:半角カナ」もあったのだが、インターネット時代になって「半角カナ」は基本的に使ってはいけないので、この選択肢はなくなった

最後に、最近発見した単語登録するときに役立つTipsをひとつ。
それは品詞の設定
今の日本語は乱れに乱れているわけだが、殆ど大抵の名詞は「サ変名詞」になる可能性がある。「お茶する」どころではなく、コンピュータするし、携帯電話するし、一気飲みする(「一気飲みをする」ではない)わけである。
だから、ある登録(しようと思う)単語は「名詞」の他に「サ変名詞」でも登録する必要がある。
また、最近は名詞を形容動詞として使うことも多い。例えば「それがコンピュータなわけだ」のような「語幹+な」である。
ATOK14は極めて高度な「かな漢字変換エンジン」を持っている。だから品詞を正確に指定しないと変換効率が落ちる。だからATOK14のマニュアル通りに考えると、一つの登録候補の単語に対して、毎回、最低限「名詞」「サ変名詞」「形容動詞」の三つの品詞を設定する必要が生じる。この場合にATOK14は単語登録するときに一度に複数の品詞を設定することが出来無いのでとっても面倒くさいのである。しかも辞書は肥大する。名詞形は単純に三倍になるのである。
ところがATOK14の品詞設定を良く見たらそこには「名サ形動」と言うオールマイティなものがあるではないか。この意味するところはどう考えたって「名詞+サ変名詞+形容動詞」である。と言うことは、殆ど、どの登録単語も、この「名サ形動」にすればOKなはずではないか(もちろん、日本国の国文法にこんな品詞はない)。
そこでいろいろと実験をしてみたら予想通りばっちり。名詞の後に続くのが「な」でも「する」でも、ちゃんと変換してくれるのである。
かくて、それまで使っていた筆者のユーザー辞書の中身(この中の名詞系の全ての登録単語は「名詞」「サ変名詞」「形容動詞」それぞれで登録されていた)から「名詞」だけをテキスト・ファイルに書き出す。次に名詞形以外(動詞、形容詞など)を別ファイルに書き出す。
最初の名詞だけのファイルをエディターで開き、名詞を名サ形動に全置換する。
そして新規のユーザー辞書を作成し、そこに両方のテキスト・ファイルを一括処理で読み込ませる。
以上の作業の結果、以前は2.5MBあったユーザー辞書は見事1.3MBにダイエットされたのだった。

なおATOK14は前述の通り、非常に高度な変換エンジンを持っている。しかしこの変換エンジンは仕組みが複雑すぎるためだろうか、極端な単文節や単語だけの場合にはかえって誤変換しやすい、あるいは優先頻度使用学習(最後に確定した単語が次回の変換候補の先頭になること。この結果、同音異義語は変換辞書の中で使用頻度順に並ぶことになる)の結果がまるで反映されないなどという妙な欠陥がある。
これを避けるにはある程度長目の文節を続けて入力する必要がある。文節が長ければ長いほどATOK14はどの形容詞がどの名詞を修飾しているかなどを瞬時に判定して正しい変換候補を表示するのである。しかもどんなに長い文章でも変換は一瞬(但しコンピュータが古い場合はそうは行かないかもしれない)である。非常に長い文節なら二重三重の掛かり受けなどまで驚くほど正確に解析して変換する。
しかし入力ミスがあれば当然、正しくは変換されない。長い文節は途中で打ち間違えやすい。
だからこそキーボード操作に習熟してホームポジションできちんと10本の指を使って日本語入力をしなければいけないのである。
日本語を入力するという作業を考えた場合、充分な性能のパソコンと正しいキーボード操作とATOK14、そして熟成したユーザー辞書があれば、手書きの数倍の速度が得られ、しかも疲労度も遙かに少ない。もしも、いつまで経っても手書きの方が楽だと言う人が居たら、それは、その人の現在のコンピュータの使い方が色々な点で間違っているのである。
自分流かな漢字変換効率化Tips集
●なるべく最新のMacintoshとMac OSを使う
●正しい指使いを修得する
●ATOK14をインストールし、ことえりを削除する
●日本語入力中はなるべくモード切替をせず後変換を活用する
●後変換キーはATOK14のキーカスタマイズを利用して自分に便利なように割り当てる
項目 キー設定 機能
後変換キー設定 F1 後変換:ひらがな確定
F2 後変換:全角カタカナ確定
F3 後変換:全角英数字確定
F4 後変換:半角英数字確定
●日々マメに単語登録をする
●単語登録の「読み」や「品詞設定」を工夫する
●単語登録の「読み」をいい加減なものや一文字にしない
●カタカナ語を英語に変換する辞書は改造して文節入力中の誤変換をなくす
●ユーザー辞書を自分専用のデータベースであると認識する
●とにもかくにも自分のユーザー辞書を徹底的に鍛える
項目
Tips
用例
長い仮名文字の単語 省略した読み+あ あぷりあ → アプリケーション
こみゅあ → コミュニケーション
いんたあ → インターネット
音引きのあるもの 音引きを該当する母音(ア行)で単語登録する あぷりけえしょん → アプリケーション
すうぱあばいざあ → スーパーバイザー
ソフトの正式名称 省略した読み+あ
または自分なりの読み
ふぉとあ    → Adobe Photoshop
いらすとあ   → Adobe Illustrator
あんとらあじゅ → Microsoft Entourage
ねすけ     → Netscape Communicator
口語体の特殊な言い回し 読み+読みの最後の母音 しかしい → しぃかぁしぃ
だからあ → どぅわぁかぁらぁ
いやあ  → いやぁ....しかし。。。
顔文字 良く使う顔文字は自分なりに登録 ういんくあ → (^_-)
へいわあ  → (^^)v
なみだあ  → (T_T)
いかりあ  → (-"-)
ごめんあ  → m(_ _)m
ごめんああ → m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m
ATOK14にない動詞など 正しい活用形を登録する ぶっこむ      → ぶっ込む
ぶっちゃけたはなし → ぶっちゃけた話
日本語の英訳 日本語+ああ けいさんきああ  → computer
英語の日本語読み 読み+ああ こんぴゅーたああ → computer
自動登録を活用 日本語モードでそのまま英語を入力 あっpれ → Apple
まこs  → Mac OS
E-Mailアドレス 名前+え じぶんえ → ***@******
サイトURL サイト名+ほあ どろほあ → https://dp.insight-dp.com/
単語登録字の品詞設定 名サ形動にする お茶
お茶する
お茶なわけだ
行き付けの飲み屋さん 店舗名+てれ かふえてれ → 華笛(Tel:03-XXXX-XXXX)

蛇足その1:上記のように充実したユーザー辞書があると本当に便利である。しかし、この方法論には一つだけ不可避的な欠陥がある。それは自分のユーザー辞書がなければ何も出来ないと言うことである。筆者の場合は自分のMacを使うことしかないので問題はないのだが、そうではない環境の場合は別の工夫が必要である。もしも複数のMacを使う場合はユーザー辞書などをシンクロさせておく必要がある。
また、ユーザー辞書のバックアップは絶対に欠かせない。もしもHardDiskがすっ飛んだから困り果てるからである。
いずれにせよ、だから筆者は他人のコンピュータはMacintoshでもWindowsでも事実上は全く操作できないに等しい。

蛇足その2:上記の工夫とTipsはあくまで筆者流である。しかし、とにかく何らかの工夫なりTipsがないと「日本語かな漢字変換」と言う日本人がコンピュータを使う場合に必須/不可避の作業は進歩進化したATOK14を持ってしても完結しないことを証明している。もしも筆者が英語圏の人間ならこういう苦労は一切合切まるっきり不要なのである。逆に英語圏であれば、全ての英単語は必ず「分かち書き」されているからコンピュータから見て極めて扱いやすく、日本語ワープロでは考えられない自動校正や推敲、シソーラス辞書による処理などがコンピュータ黎明期から使えたのである。
要するに日本語は全くコンピュータ向きではないのである。
だから日本がコンピュータにおけるハイテク先進国になりきれずアメリカの後塵を拝し続ける理由のひとつは実は日本の優秀な技術者やプログラマーのかなりの部分が日本語処理に取られてしまうからだという嘘のような本当の話にも頷けるのである。
だから、いささか暴論ではあるが、太平洋戦争で敗北した後でマッカーサーが日本人の使う言語を強制的に英語にしてくれていたらコンピュータ的に、あるいはインターネット的に、いやそれどころかあらゆる面でどんなに楽だったか快適だったことかと思ったりもするのである(これは本気で書いている)。

蛇足その3:ジャストシステムがどんなに頑張っても、今のところ、あらゆる意味で完全完璧なかな漢字変換システムは無理だろう。絶対に誤変換がない、絶対にこっちの思惑通りに変換してくれることはあり得ないからである。その証拠に、微妙な同音異義語などが多い文章の場合、変換結果が正しいかどうかは日本人(あるいは日本語の分かっている人)じゃないと判断が出来無いのである。だからつい先日も、朝日新聞にスウェーデンのテーマパークの各国語で書かれた案内看板における日本語部分の誤変換結果の写真が出ていた。
  • 英語:Please write down your mobile number on the arms of your children.
  • 日本語:あなたの子供の腕にけえたい電話ばんごを買い手下さい。
  • 正しい日本語:あなたの子供の腕に携帯電話の番号を書いて下さい。
スウェーデンの実際の看板に書いてある日本語が間違っているかどうかはコンピュータには判断できないのである。

蛇足その4:極まれに、ある特定の文字列を変換するといきなりMacがフリーズし、再起動してから、また同じ文字列を変換しようとするとやはりフリーズしてしまう場合がある。この原因は何らかの理由でATOKのユーザー辞書が壊れたからである。こうなるとATOK14のユーティリティを使って辞書の内容整理をしても直らない。もちろんNorton Disk Doctorなどでも直らない。
直すには下記の手順を踏むしかない。
  1. ATOK14の辞書ユーティリティを起動する
  2. 一覧出力で壊れたユーザー辞書の中身をテキストファイルに書き出す
  3. 辞書ファイル → 辞書作成で新しい空っぽのユーザー辞書を作る
  4. 一括処理で先ほどのテキストファイルを新しいユーザー辞書に読み込ませる
  5. 辞書ユーティリティを終了し、環境設定を起動する
  6. 辞書・学習から新しいユーザー辞書を指定する
  7. 壊れた古いユーザー辞書は潔く捨てる
この場合に困るのはユーザー辞書に記録された優先頻度使用学習データがクリアされてしまうこと。この結果、暫くは同音異義語が思った順番で出て来ないと言う不便さを我慢することになる。
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