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| 湯川専務のコマーシャルが大人気になってからわずか実質2年でセガ/ドリームキャストが製造中止に追い込まれた。PlayStationとPlayStation2をあわせて既に8000万台を出荷したSCEに対して、ドリームキャストはこれまでわずか600万台の出荷。これでは喧嘩にならない。かつてのβ vs VHS戦争よりも遙かに早い決着であった。 |
確かに任天堂がファミコン → スーパーファミコンとゲーム市場を完全に独占していた時代には、その驚異的な利益独り占め状態を見習いたい企業は多かったはずである。最盛期、任天堂の経常利益は売上の45％だったのである。その後の32-bit時代にPlayStation、セガサターン、３ＤＯ、ネオジオ、そしてNEC PCエンジンが一挙に参入。しかし半年もたたないうちにPlayStationが抜け出した。任天堂は６４で対抗したがPlayStationの牙城は崩れなかった。その後は、今のところ、完全にSCEの一人勝ちである。この時にセガが任天堂以外の他社と同じく、あっさりと家庭用のハードから撤退していれば、今頃はセガも、そして親会社のＣＳＫもPlayStation用のソフトで大儲けできたはずである。株価も下がらなかったはずである。
しかし、よせばいいのに128-bit機であるドリームキャストを出し、しかも発売直後の大事なクリスマス商戦に専用半導体の欠品から所定台数を出荷できず、そして湯川専務シリーズの「画期的コマーシャル」で逆襲に出たが、結局はセガサターンの時と同じく、昔からの「セガおたく」以外には見向きもされなかった。
仕方がないから価格を下げるとPlayStationも価格を下げた。販売ロットが二桁違うのだからPlayStationは痛くも痒くもなかっただろうが、ドリームキャストは売るだけ赤字になった。 |
筆者はこれまで、ゲーム機に関してはファミコン → スーパーファミコン → PlayStation → PlayStation2と言う全く間違いのない買い方をしている。ゲームおたくでもゲームマニアでもゲーム評論家でもないが、買い換え時期に冷静に市場を見れば、どのプラットフォームを買えばよいかは分かる。その場合は有力ソフトメーカーがどの機種に注目しているかが一番重要である。
どぉ〜〜〜〜〜してもマリオがやりたいから６４とか、そう言う特別なニーズ＆ウォンツが無い限りは、（ちと古いたとえだが）巨人大鵬卵焼き路線が正しいのである。 |
| それにしても株の相場は皮肉である。セガの株価はドリームキャストの製造中止が決定したら上昇したのである。セガが抱える優秀なプログラマー約1000人が、売れている他社ハード向けの仕事をすれば儲かると踏んだのである。 |
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