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ソルトレイクでの17日間の熱き戦いが始まった。政治色が強すぎると批判の多かった開会式だが、アメリカらしい手慣れたリズミカルな演出で冗長感が無く、抵抗無く鑑賞出来た。歌ものが全部「当てレコ」なのでスティングなんか歌い出しで慌てて「口パク」をやっていたのはご愛敬だが、零下3℃じゃ天才ヨーヨーマだってライブじゃ演奏出来ないだろう。政治色云々については、国別で参加する以上、実際にイラクもイランも北朝鮮もその名前で登場するんだから、それを完全に排除するのは無理である。21世紀になってもNHK紅白歌合戦が男女対抗の「戦い」をするのと同じく、オリンピック自体が競技大会なのであって、参加することに意義があるのは発展途上国だけって構図は変わらないんだから、世界最高レベルのスポーツ・ショーを楽しめばよいのである。 |
昔は三越が受注して森英恵などがデザインして毎回、毎回、不評の極みだった日本選手団のユニフォームは今年からユニクロ製。地味だが実用的で暖かそう。 |
日本期待の女子モーグルは里谷が銅メダル、愛子ちゃんこと上村が6位入賞と大健闘。午前3時35分の中継開始まで待った甲斐があった。一位の選手は別格で一人だけ男子の滑り。体格も足腰の強さも桁違いだから仕方がない。これに対して銀メダルの米国選手は明らかに地元採点って感じ。愛子ちゃんの滑りは点数が出た後で会場から大きなブ〜イングが出たことでも明らかなように銀メダルクラスの滑りだったのが残念だが、こう言うことは採点競技には付き物だからどうしようもない。それも「ればたら」を言えば、二大会連続メダルの里谷は決勝の前半は気負いすぎで明らかに暴走していたのに対して、愛子ちゃんはそう言うミスは皆無で、しかもエアに関してはダントツに素晴らしかったのだから、公平客観的な採点なら上村銀、里谷銅だろう。 |
それにしても驚くのはモーグルという競技の進歩の度合い。里谷が長野で金メダルを取った時の第二エアはシンプルな一要素のものだったのに、今や決勝では第一、第二エアともに三要素を入れないと勝てない時代なのだ。まるで女子の体操のウルトラC、ウルトラDみたいなことになって来ているのである。人間の可能性は全く止まるところを知らない。 |
誰も期待していなかった日の丸飛行隊はノーマルヒルで見事に失速。極悪非道企業雪印所属の「泣きの原田」が選手団主将だって事自体、おかしいと思うのは筆者だけではないはず。 |
最盛期はとっくに過ぎたし、度重なる不利なルール改正にもめげず、「King of SKI」こと荻原健司がスキー複合個人で底力を発揮して11位に食い込んだのは立派としか言いようがない。彼はノルディック界のイチローみたいなもんだ。 |
それにしてもモーグルのお蔭でいきなり寝不足になったのには参ったねぇ。 |
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