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2001.10.21[日]
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日々雑感 - DoromPATIO
Operation: Enduring Freedom
案の定、米軍滅茶滅茶強し

米軍の制裁攻撃が始まり、連日の空爆からいよいよ特殊部隊のヒット・アンド・アウェイ戦法による地上戦に突入したらしい。湾岸戦争の時のような国防省からの毎日の戦果報告がないので詳しいことは分からないが、圧倒的軍事力にタリバン勢力は為すすべがないようである。
空爆は対空砲やスティンガー・ミサイルが届かない高空から行われ、元々整備不良で飛ぶことが出来無いに等しいミグ戦闘機は全機が地上で撃破され、わずかなレーダーと通信設備は早々にその殆どが破壊されてしまった。
前に書いたように、湾岸戦争の時の「イラク軍の強さ」と同じく、今回も「アフガンは自然の要塞」あるいは「アフガン戦士は負けたことがない」の類は全てメディア側の事前の不安感醸成のためになされた嘘ばっかりの報道だったのはこれで明かである。

そもそも(湾岸戦争の時もそうだが)米軍とタリバンでは戦力を比較すること自体に意味がない。難しい日本語で言えば両者の戦力は拮抗の反対、乖離しているのである。米軍には少なくとも下記がある。
  • 世界最大最精鋭の兵力
    ※人数だけなら中国人民軍が世界最大なのは言うまでもないが装備は大幅に劣る
  • 米軍だけが保有するスティルス戦闘爆撃機
  • トマホークミサイル、レーザー誘導、GPSS誘導ミサイルあるいはスマート爆弾、クラスター爆弾、B61-11(バンカーバスター)などの超高精度(高命中率)高破壊力の最新兵器群
  • 米軍専用の軍事偵察衛星、軍事通信衛星
  • 圧倒的な空軍力
  • 戦争のIT化とも言える統合的情報管制システム
  • 原子力空母を中心とした機動部隊
  • タリバンと比べれば事実上無制限に近い軍事予算
  • 圧倒的な兵站能力とその保証となる生産力
これに対してタリバンにあるのは「戦意」の他には下記のようなものに過ぎない。
  • ソ連が残していった兵器、弾薬
    航空機や戦車は整備と航空燃料の問題があり稼働率は零に近い筈。実効的な武器はRPG-7(歩兵用対戦車兵器)とカラシニコフ(AK-47突撃銃)だろう
  • アメリカが残していったスティンガーミサイル
勿論、これ以外にも大砲などがあるわけだが、弾着観測機があるわけでもなく、レーダー設備も通信設備も不備なのだから、分かりやすく言えば第二次大戦時点の共産中国程度の軍隊(タリバン)と2001年の最強の軍隊(米軍)が戦う状況だと考えればよい。つまり最初っから喧嘩にならないのである。

一部の自称軍事評論家・専門家はタリバンの強さの根拠として下記を挙げていた。
  • ジハード(聖戦)のモチベーション(戦意)
  • ジハードの特攻攻撃(カミカゼ・アタック)
  • 過去、英国軍、ソ連軍を敗退させた実績
  • 自然の要塞(地形的優位性)
しかしである。もしもモチベーション(戦意)とカミカゼ・アタックがそんなに強いのなら日本は太平洋戦争で米国に勝っているはずなのである。

蛇足ながら太平洋戦争開戦当初に日本軍が破竹の勢いの快進撃をしたのにはちゃんと理由がある。それは緒戦の相手が帝国陸軍より遙かに弱かったからである。その証拠に、太平洋戦争より遙か前のソ満国境でのノモンハン事件では近代装備を誇るソ連軍が帝国陸軍最強の筈の関東軍をぼろぼろに蹂躙した。ノモンハンで負けた時と、中国大陸やインドシナ半島を進撃した兵士に戦意の上での差違はなかった。あったのはソ連軍との圧倒的な兵力の違いだった。ソ連軍にはバラライカ(マシンガン)があり、重戦車と野戦砲と充分な兵站があった。しかし日本軍には走る棺桶と呼ばれた機銃でも貫通するような薄い装甲板しか持たない軽戦車とわずかな野砲と三八式歩兵銃とやみくもな突撃戦法しかなかった。しかし帝国陸軍はこの事件を隠蔽し、敗因の分析をしなかったのである。
そもそも帝国陸軍の制式銃である三八式歩兵銃はその名の通り明治38年制定の5発装填のボルトアクション歩兵銃である。命中率は高いが速射性に劣り、連射は出来無い。それをそのまま昭和20年まで使ったのである。その理由は「(弾薬が足りないのは最初から分かっているから)一発必中とする為」なのであった。これに対して米国流の発想は「『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』は正しい」と言う合理性にあり、その究極は現在のバルカン砲(毎分6000発の発射能力がある)に通じている。アフガン戦争で話題になった「空飛ぶ戦車」ことAC-130は機体側面に複数のバルカン砲と105mm砲(正に戦車砲である)を装備し、機体を斜めに傾けて敵地上空を旋回飛行し、言葉通り雨霰と砲弾を降り注いで敵を殲滅する。
そもそも戦場の混乱の中での一発必中は最初からあり得ない。物事には歩留りというものがある。これを無視して大和魂があれば一発必中は可能であると言い張るのは出鱈目である。生産力に劣る日本がアメリカに勝つには他に方法がなかったとは言え、結局は夜襲万歳突撃だけが戦法となり、最初は恐怖心に駆られた米軍も、やがて圧倒的な弾幕(十字砲火)を用いれば容易に全滅できる(何しろ帝国陸軍兵士は弾幕の中に次から次へと飛び込んでくるのである)ことが分かってからは形勢は一挙に逆転したのは史実が証明している通りである。

であるから、今回の米軍の制裁攻撃は下記のような様々な不利があるにも関わらず圧倒的なのである。
  • 宣戦布告後の正式な戦争ではないので無差別的な攻撃が出来無い
  • クリントン政権以来の悪癖で米軍の人的損害を可能な限り少なくすることが何よりも優先するので作戦や攻撃方法が限定される

但し、タリバンへの攻撃が圧倒的だという事実と、テロ組織の壊滅・根絶は別問題である。既に米国本土は炭疽菌テロでガチャガチャになっている。もしも炭疽菌手紙爆弾がもっと格段に大量にばらまかれたらパニックは現在のようなものでは済まなくなる。炭疽菌を混入した微細粉末(生物化学兵器的に必要充分な粒子の小ささ=空気中への拡散性が高い)が大量に存在すれば、炭疽菌手紙爆弾を西側先進国全てに数万通数10万通規模でばらまくことは可能であり、もしそうなれば郵便や宅配便というインフラは完全に機能停止してしまう。
もしそうなればことはパニックでは済まない。

更に悪いことにイスラエルで観光相が暗殺され、PFLPが犯行声明を出した。米国同時多発テロの遠因であることが明かなイスラエル問題が浮上してきたのである。
こうなってくると今後の最悪のシナリオは余り考えたくもないものになってくる。
話を元に戻せば、アフガニスタンで行われている一方的な制裁目的の殲滅戦(米国のコンセプトはあくまで「制裁」であって「報復」ではない)はこのまま米軍が計画通りの成果を上げるだろうが、米国本土あるいは西側先進国あるいはイスラエルで起こり、今後も発生するであろうテロについては近代国家は無力とまでは言わないまでも、かなりの被害とパニックを引き起こすこともまた間違いないという事実である。

しかし、そんなことばかり考えていると気が滅入るので、狂牛病など気にせず、今夜は近所の「ホルモン本舗じゅうじゅうぼうぼう」でたっぷりと焼き肉を食べるのだ。ちなみに「じゅうじゅうぼうぼう」のすぐ近くの「牛角」では狂牛病対策の特別料金フェア(例えば生ビール98円!!)をやっているので明大の学生の行列が出来ている。新聞折り込みで割引券もばらまいている。
とにかく。
人間、前向きに行きましょう生きましょう。
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