と言うわけでギターの音色=トーンあるいはサウンドであるが、世の中のギタリストを大別すると二種類に分かれるようである。
- 基本的に一種類の音でごり押しする
- 曲ごと、パートごとに徹底的に音作りをする
前者の代表は今はなきスティービー・レイボーンや何故か突如グラミー賞総なめのサンタナ、あるいはイングベイ・マルムスティーンなどがそうである。ピックアップの切換えはするにしても、殆どどの曲でも彼等それぞれ独特のたった一音聞けば「ああ、あいつだ」と分かる音色で弾き通す。
後者の代表はジミー・ページや、ビートルズあるいはフュージョン系の大抵の人(但しフュージョン系でも初期のラリー・カールトンみたいに前者の場合もある)。彼等の場合は曲想やパート、ソロとリードあるいはアンサンブルなどで実に多彩な音色を駆使する。
この種別に当て嵌まらない唯一の例外的ギタリストがジェフ・ベックで、彼の場合は一音聴いただけで即ジェフ・ベックだと分かるのだが、その音色は曲ごとバンドごと時期・時代ごとに異なり、更に芸術的職人的なピックアップの切換えとピッキング&フィンガリングテクニックによって、凄いときは数小節ごとに音色を変えながら弾きまくる。 |