次にこの音源を複数のデジタル対応の楽器で扱えなければいけない。この規格が「MIDI」である。MIDIは「Musical Instruments Digital Interface」の略。規格の基本は8ビットなので、例えばピアノなら弾く強さが256段階、速さも256段階、リリースの余韻も256段階など非常に細かくコントロール出来る。この結果の一番わかりやすい例が通信カラオケ。カラオケルームのコントロールボックスの中には各カラオケメーカーが用意した「音源データ」が入っている。その音源をどう鳴らすかを通信で送るのである。通信で送るデータには音源データそのものは含まれず、何(どの音源≒楽器)をどう(どの音符をどれだけの長さ、強さで)鳴らすかだけ。だからデータ量は少ない。但し、通信カラオケ用の音源データは大した品質じゃないので、本物のスタインウエイと同じピアノの音が聞けるわけではないが、実用上は充分な音質であるのは皆さんご存じの通り。とは言え、この辺はコストと技術の進歩の兼ね合いであるから将来の通信カラオケの音質が更に向上する事だけは間違いない。