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元来、猫はマイペースで個人主義的であるから、飼い主にこびることは一切せず、適度な距離感を保つので、それが猫好きと犬好きの差別化の最大要因となると言う予備知識はあるのだが、実際に飼ってみるとどうであるのか？ 長年愛玩動物として交配されてDNAを純化してきたであろうめいちゃんの場合、まだ余りにも子猫だから何とも言えない部分はあるのだが、しかし完全なマイペースと言うよりは、絶えず飼い主＝餌をくれる人である＝の近くに居ると言う習性があることは確かだ。
例えばこの筆者がひとりで家に居る場合、めいちゃんは筆者の居る部屋に居る。筆者が別の部屋に移動すると、いつのまにかその部屋に来ている。居間に居れば、テーブルの足元か、または筆者から見える範囲のどこかで遊んでいるか寝ころんでいる場合が多い。
Macの置いてある寝室の場合は、基本的にはいつの間にかベッドの下の狭い空間に居る。それに飽きるとベッドの上で遊び、さらにMacの置いてあるＯＡラックに登ってきてMacの操作の邪魔をしたりする。食事は朝と晩の二回であるから、それ以外の時間帯はこれが基本的な行動パターン。朝と晩は誰かがキッチンに行けば、みゃあみゃあ鳴きながら「早く食事にして」と催促する。人間が昼食の最中は自分も欲しいらしく、みゃあみゃあ鳴きながら足元に来るがやがて諦める。要するにDNAに刷り込まれているに違いないと推測される愛玩動物としての習性あるいは義務あるいはレーゾンデートルをちゃんと発揮するのである。
であるから飼い主としては、どうしようもなく可愛く思えちゃうのである。何しろ、必ずそばに居るんだから。なお、せっかくのチンチラ（シェイデッド・シルバー）であるから、間食をさせたりして身体ばかり大きくなるようなことには絶対させないと誓っている。所定の餌だけを所定の時間に所定の量だけ与えるようにしないと、チンチラ系独特の長毛が充分に育たないからである。
その昔、子どもの頃に飼っていた犬（この時はコッカスパニエル）を獣医に連れて行ったときに、先に来ていて診察台の上にいる犬が何かおかしいってことがあった。大きさはスピッツかあるいはそれより大きいのだが、耳は垂れており、ホワイトテリアのようなそうでないような見かけなのだ。要するに見たことのない犬種なのである。
で、後で先生に聞いたら、それは『餌をやりすぎたマルチーズ』だったってことがあるのだ。先生曰く、長毛種の場合、犬が欲しがるだけ餌をやると、骨格と筋肉ばかりが発達して、肝心の体毛が全然伸びないのだそうな。
ちなみに品評会用に育てるマルチーズやプードルの場合は、必要最低限のチーズなどタンパク質主体の栄養で体毛だけを成長させて、身体は「鶏ガラ状態」ってのも多いという話を聞いた。
これではどっちもどっちだが、きちっとした内容の適量の餌で育てるのが、その猫の特長をちゃんと保ち、かつ健康に育つ唯一の方法なんだから、それが一番良いに決まっているのであるのであるのである。犬ほどではないにせよ、猫だって与えれば必要以上に食べちゃうんだから。しかしそれにしても、昔、「猫まんま」と言えばご飯とみそ汁と決まっていたのに、今はなんて贅沢なんでしょうかねぇ。 |
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