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自宅のテレビの画面がちょっと前から妙に暗くなり始めた。「ブラウン管の寿命かぁ?いや、それにしては早すぎるぞぉ」などと思いながら、取り敢えずは明度、輝度などをいじって元に戻したのが一ヶ月前。それっきり、そのことは忘れていた。 |
とある日、仕事の打ち合わせが2件あり、その間隔が2時間もあいているので、時間潰しに例によって例のごとくビックカメラ渋谷東口店に行った。こう言う場合、いつもなら迷わず4階のパソコン売場に上がるのだが、その日はどう言う訳か1階の奥のテレビの売場に吸い込まれるように入っていった。無意識ではあったのだが、潜在意識にはテレビのことがあったのだろう。 |
さて、そこには各社の32型と36型の「デジタル・ハイビジョン対応ワイドテレビ」がずらぁ〜っと並んでいる。もっと奥には液晶、プラズマ、リアプロジェクション方式などの40型〜120型の殆どクルマの値段と間違えているんじゃないかという奴も並んでいるが、そんなのは買えないんだからひやかす気もしない。
うちのテレビは29型の安物。1997年に型落ちを8万円で購入した金魚鉢(フラットではないと言うこと)な東芝バズーカ。しかし29型コンベンショナル・タイプ(アスペクト比=4:3)から買い換える場合、32型では縦のサイズが大幅に小さくなってしまう。だから36型以上じゃないと買い換える意味がない。
なんてなことを考えながら価格をチェックすると、一番値がこなれている東芝製で177,000円。思ったより遙かに安い。 |
もう一つ。
昔は電気店のテレビ売場でずらっと並んだ各社のテレビはものの見事にどれもこれも違った色合いと画質だった。そして、誰が見たってSONYトリニトロンが圧倒的に綺麗だった。
ところがである。今どきの各社のテレビは画面サイズと方式(ブラウン管か、それ以外か等)が同じならどれもこれも殆ど色合いや画質の差がない。どれもこれも、みんなフラット画面であるからトリニトロンの優位もない。そもそも国内で実際にブラウン管を作っているのはほんの数社で、後はみんなOEMの筈だから、色合いと画質に大差がないのは当たり前とも言える。
どっちにしろ、ここ10年ぐらい、テレビ売場を真面目にチェックしたことなど無かったので、結構、色々と学ぶところは多かった。 |
なんてな時間潰しを行い、仕事を済ませて家に戻ったら、なな何と東芝29型君がいよいよもって本格的な絶不調になっているではないか。それも、電源を入れて暫くすると暗転してしまうのである。つまり音しか出ない(T_T)
をいをい、ソルトレイク五輪中だぜ。参ったな、もう………状態。
勿論、修理すると言う手はある。どうせコンデンサーかなんかが寿命ってだけで、出張修理の人件費込みで二万円弱ぐらいで直るだろう。
しかし、やっぱり時代はもうとっくにワイド(アスペクト比=16:9)である。BSデジタル放送は目の前に迫っている。ハイビジョンはとっくにやっている。
要するにMacと同じで、持ち主が新しいテレビをチェックしたもんだから、旧型テレビが拗ねたわけであるが、だったら買い換えちゃおうと。
それに金魚鉢ブラウン管は照明の映り込みが酷いので前からとっても気にくわなかったのである。 |
善は急げ。翌日すぐにビックカメラへ行って目を付けておいた価格のこなれた東芝製にした。東芝(36ZP55)に決めた理由はそれだけじゃない。
- ボディーカラーがPowerBook G4っぽい【笑】
- スピーカーの位置の関係で横幅が最小
※例えばSONYのVEGAは中高音が前を向いたサイドスピーカーなので横幅が大きい
筆者は(今回に限らず)買い物に行く場合は99%買うものが決まっている人なので時間は掛からない。配送は水曜日(今日)。支払い方法は生まれて初めてデイビットカードを試してみたが便利だったし、扱いが現金と同じなのでビックポイントカードには13%還元された。テレビ台他を含めると21万円ほどだから3万円近いポイント還元は馬鹿に出来ない。だから最近は秋葉原に行かないぐらいである。 |
そして予定通りに届いたのでセッティング。勿論、古いテレビとテレビ台は2,000円也を支払ってあるので持ち帰って貰う。
セッティングと言っても、業者にやって貰うのはテレビ台を組み立てて重い36型ワイドテレビを上に載っけて貰うところまで。配線の楽しみ人に任せる気は全くないので「それでいいです」と言ったらお兄ちゃん二人は拍子抜けしていた。普通は配線まで頼むのだろう。 |
さて。我が家の場合、放送波は全てCATV(J-COM@NetHome)である。だから、壁からの同軸ケーブルを専用のパイオニア製コンバータ(レンタル品)に繋ぎ、そこからビデオ(去年の暮れに購入したVHS/DVD/CD/CD-Rコンパチ一体型機)に繋ぎ、そしてビデオからテレビへ繋ぐ。今度のテレビは当然のようにBSチューナー内蔵だが、CATVの場合は使わない。
そして、ビデオとテレビ、LDとテレビ、コンバータとテレビをRCAケーブルで繋げばお仕舞い。
そして早速電源を入れて鑑賞である。 |
ひと言で言えば綺麗。大満足。36型にして正解。明らかに画面サイズが大きくなるのだから迫力が違う。最初から通常の放送は「スーパーライブ」と言うサイズになる。要するに「4:3」を「16:9」に横に引き延ばしているのだが、意外なほどに気にならない。と言うか、何の違和感もない。
そこで画面を見ていて気が付いた。最近のこの手のテレビはノンインターレースなのだと言うことを。つまり走査線が無いのである。パソコンでテレビやDVDを見る時と基本的に同じなのである。要するに(多分、MPEG系の)デジタル技術とかを使って画像を毎フレーム、メモリーに取り込んで処理をしているのである。
だからリモコンの「静止」と言うボタンを押すと、押した瞬間の静止画像と通常の画面を二画面表示させることなんかは簡単に出来ちゃう。 |
と言うわけで、やっと説明書を見てみる。すると、あるわあるわ、機能があるわ、あり過ぎ困っちゃうわ状態なのだ、やっぱり国産品は。
ざっと代表的なものをあげると下の写真のごとくである。 |
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2画面モード:左がG3ライブ、右が眞紀子ちゃんと宗男くんの参考人招致【笑】。ヘッドフォンを2つ使えば、一台のテレビで別々の番組を鑑賞することも可能。趣味が合わないカップルや夫婦向き?? |
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マルチ画面(1):メイン画面+右のミニ3画面と言うモード。どう言う用途があるのか筆者には理解出来ないが、裏番組が気になる人向けか?? 映画を見ながら野球中継とドラマをチェックとかなのかなぁ |
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マルチ画面(2):なんと一度に12画面。但し、このモードではメモリーの関係から各画像は数秒ごとのコマ送りになる。つまり、いよいよもって意味がないと思われるモード。 |
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ノーマル:要するに従来の4:3のアスペクト比のモード。左右に黒い帯が出ちゃう。どうしても4:3は4:3で見なければいけないと思っている律儀で頭の固い人向けモード?? |
以上で判るようにマルチ画面やノーマルモードなんてものは殆ど何の意味もない。それより大事なのは1画面での各種ワイドモード。
- スーパーライブ:普通はこれでよい
- ズーム:劇場(シネスコ)サイズ用
- 映画字幕:字幕入りシネスコサイズ用
- フル:ハイビジョン用
2.以降はソースがないと意味がない。駅前のレンタルビデオ屋でシネスコサイズのDVDとかを借りてこよう。ワイド大画面はハリウッド系の洋画好きにはたまらない。 |
音も良い。前のテレビも東芝バズーカだったが、今度のも東芝バズーカである。買った状態ではバズーカ(筐体に内蔵された低音用の空洞共振構造体を利用した低音増強サウンドシステム)はONでレベルは70。これが凄い。前のバズーカからだいぶ進歩しており、今どきのDVDなどのデジタル系ソースに合わせてやたらと重低音が出るようにチューニングされている。だから逆にNHKニュースでアナウンサーの声が胴鳴りを起こすこともない。つまり音楽もの、映画、そして一部のCMだけで効果を発揮するから常時ONで良いわけである。 |
デザインも良い。マジでPowerBook G4っぽい。シルバーとグレーのツートーンで、全体にスクエアだからである。そしてテレビ台を含めて奥のコーナーをギリギリまで隅切りしてあるので、部屋の角(コーナー)に設置した場合の収まりが非常によいのである。 |
なお入力はビデオだけで6系統もあるからAVマルチセレクターとかは全く不要である。更にフロント(の隠し扉の中の)「ビデオ6」はゲーム専用で、PS2などでは当たり前のゲーム用ワイドなどに対応しており、まったくの至れり尽くせり状態である。 |
ところで、今や時代はフラット・ブラウン管を一挙に通り越して、超薄型&超大型プラズマ・ディスプレイに移行しようとしているのだが(高くて買えないから言う訳じゃないが)壁掛けテレビが実現したのは素晴らしいことだとは言え、普通の日本家屋やマンションで80〜120型の壁掛けテレビが設置出来る家がどれぐらいあるかと言うと甚だ疑問。少なくとも我が家では適当な場所がない。
となると極端に値段が下落し、性能は極限まで向上し、そして(究極の広角ブラウンだから奥行が短くなって)スペースファクターが格段に良くなったブラウン管方式のフラット・ワイド・ビジョンは「今が買い」なのである。
と言うわけで、実際はテレビが壊れたから必然性によって買い換えただけの話ではあるのだが、しかし、非常ぉ〜に非常にとっても満足度の高い買い物だったのだったのだった(^^)v |
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