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| アメリカ人以外には大いに盛り上がりに欠けたソルトレイク五輪が終了した。9月11日の同時多発テロの流れから、まるでヒットラー・ドイツのベルリン・オリンピック並みの国威発揚五輪になっちゃったのは見ての通り。そう言えば、アメリカはその頃から「ユニラテラリズム」な国だったのである。 |
| それにしても、日本選手はふがいなかった。結局、活躍したのは腰痛に苦しんだ天才・清水とフジＴＶの星こと里谷多恵だけ。その二人も含めて、期待すべき選手の顔ぶれが全て4年前の長野冬季五輪と全く変わらなかったんだから当たり前と言えば余りにも当たり前の結果だったのである。 |
さてところで。世の中は大不況だと言うのに、その絶不調の我が日本を牽引すべき自民党がグチャグチャである。アホの坂田こと宗男ちゃんに続いて政界のプリンス（どこが？顔が？）が相次いで自民党離党であるが、二人とも辞任会見の台詞は判で押したように「これ以上、党に迷惑を掛けることは出来ない。小泉首相に迷惑を掛けるわけには行かない」と来たもんだ。
この二人（並びに全ての自民党の政治家）にとって一義的に大事なのはあくまで党であって国民ではないのである。
しかも、総責任者たる小泉くんは正に木で鼻を括るのごとき他人事的コメントしか発しない。噛みつくべき野党にも相変わらず迫力も具体的政策も何もない。
日本の将来は全く持って暗いとしか言いようがない。 |
| 暗いと言えば経済界も物凄いことになっている。事実上、世界最大の企業であるウォールマート（総売上はオーストリアのGDPより多い）が進出。解体中の西武グループの一つ、西友を出汁に使っての利口なやり方である。日本を代表する企業である筈のトヨタは儲かっている癖にベア零解答。名古屋方面のケチは筋金入りである。ダイエーは潰せば良かったとしか言いようのない状況。流石のユニクロもそろそろ陰りが見えてきたし、日立だ東芝だ松下だの電気系大手は軒並み巨額の赤字で喘いでいる。銀行損保証券は言わずもがな。 |
景気が悪い業績が悪いバブルの清算をちゃんとしていないだから駄目と言うのは流れとして判るが、雪印だ全農だというのは明確な企業犯罪である。エンロンと同じなんだから罰すべきだし製品を買うべきじゃない。しかも牛肉（に限らず鶏肉豚肉、果ては殆どあらゆる食品？）の産地偽装は10年以上前から恒常化していたことらしい。もう目茶苦茶である。しかも罰則は罰金50万円でしかないらしい。
宗男ちゃんと加藤くんが党を金科玉条としているのと同じく、農水省は生産者保護が何よりも大事なのであって、消費者のことなんか全く考えていないらしい。 |
| そこで連鎖的に出てくるのが外務省。眞紀子ちゃんを片付け、野上くんを匿い、組織防衛のためには脱・宗男ちゃんが目的なら極秘文書もすぐに機密解除してバンバン野党やマスコミに渡しちゃう。国益なんてどうでもいいのである。大事なのは自分たちの組織＝外務省なのだ。全くお話にならない。 |
しかしである。（前回も同じようなことを書いたが）日本と言う国は1853年にペリーが来航して以来150年間、殆ど、まともな外交なんてものはやっていない出来ていないのである。その前は鎖国である。それより遙か以前の「元寇」はNHK大河ドラマで見たように結局は外交を無視したから起きたのであり、助かったのは「元」が渡洋作戦に不慣れだった（戦史上、大規模な渡洋作戦に成功したのはノルマンディーが最初だし、以降、ちゃんと出来たのは米国海兵隊だけである。破竹の勢いのヒットラー・ドイツだって「元」と同じく陸軍国だったので英国征服は出来なかった）のと台風が吹いたからに過ぎない。江戸幕府崩壊以降、もしもまともな外交が出来ていれば最終的に太平洋戦争は起きていないし、それが避けられなかったとしても、戦後の外交をちゃんとしていれば、未だに北朝鮮拉致疑惑だ、アジアのリーダーになれないだ、アフガン制裁協力国リストから最初は抜けちゃうだ、米軍基地問題だ、中国だ韓国だ北方領土だODAだNGOだ何だかんだ侃々諤々はあり得ないのである。
つまり。誰が外務大臣をやろうと関係ないし、族議員がどうなろうと、これまた国益とは何の関係もないのである。
何も期待してはいけない。歴史的にそれは一切無理だと言うことが証明されているんだから。 |
ところで地球温暖化の影響なのかどうなのか、東京地方は1953年の観測開始以来最速の気象庁（桜）開花宣言である。
桜と言えば花見だが、これが理解出来ない筆者。満開の桜は本当に綺麗で、日本人に生まれて良かったと実感する数少ない瞬間でもあるが、それと花見は別。
ここで言う花見とは上野の山などでお馴染の、桜並木にゴザを敷き飲めや歌えの大騒ぎと言う「あれ」である。咲いた桜を観賞することと宴会の結びつきが理解出来ないのである。結果的に桜の名所は遠くから眺めるしかない。 |
その満開の桜は狂気を呼ぶとは荒俣宏作：帝都物語の主要テーマだったりするが、日本中で次から次へと理解不能の凶悪犯罪が起きている。ついには映画ネタだと思った夜逃げ屋本舗まで本物が出てきた。武富士の放火事件の犯行の直接の動機は50万円の返済だった。そう言えば、確か「酒鬼薔薇」は今年、娑婆に出てくるはずである。
もう、あらゆる意味で何から何まで目茶苦茶である。 |
このような状況で人はどう生きるべきか？
あたしゃ宗教家でも哲学者でもないから言えることはひとつ。各自が良い意味での利己主義に徹することである。それはつまり、各自が自分のやりたいこと（大抵、それは趣味と呼ばれる）を持つこと。各自が自分のやりたいことが出来るための最低限の収入の道を確保することである。そして他人様のことは一切、気にしない。干渉しない関与しない邪魔しない。
国は全くあてにならないのだし、逆説的に各自が自分のことしか考えないことに徹すれば（他人に迷惑を掛けてはいけないが）全てがうまく行くはずなのである。
それにしても滅筆者奉公がテーゼだったおぢさんがリストラに合えば価値観の崩壊なんてもんじゃないわけだし、こういう人に限って趣味は居酒屋での愚痴しかなかったりするから始末に悪い。熟年の離婚が多発しており、それも大抵の場合は妻からの三行り半だというのは良く分かる気がする。 |
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