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2002.04.26[金]更新
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日々雑感 - DoromPATIO
■ 迷惑千万三行統合
2002年4月馬鹿当日に第一勧銀、富士、興銀が統合されてみずほグループになった途端にATM関連のトラブル頻発。迷惑千万この上ない。世界的にも三つの大手銀行が一度に一緒になったことはないそうで、最初から無理があったに違いない。

こうやって銀行が統合された場合に困るのが預金通帳の互換性が無いと言うことである。数年前のさくら(三井)と住友の統合(→三井住友銀行)の時は主たる銀行が三井だったので、住友の通帳はいきなり使えなくなった。
今回の場合、例えば富士だった支店がみずほになると、そこでは第一勧銀の通帳は使えない。逆に第一勧銀だった支店では富士の通帳は使えない。そして、それらの通帳を新しいみずほ銀行の通帳に付け替えするためには、それぞれ元の銀行の支店に行かなくてはならない。こう言う不便は全て利用者の問題となる。

昔から日本の銀行は信じられないぐらいの横並び業種で、金利自由化後もサービスの質と内容に大きな差違は無かった。なのに通帳の書式の統一などは今まで一切行われていないからこう言うことになる。

何故ならば、日本(日本人)には「標準化」と言う概念がないのである。その証拠は幾らでもある。
  • この狭い日本で関東と関西の交流給電周波数が違う(50Hzと60Hz)
  • 世界中を巻き込んだβ vs VHS戦争
  • 未だに用紙サイズにA版とB版がある
  • 縦書きと横書きの混在
  • 教育漢字、当用漢字、新聞用漢字、戸籍(名前)用の例外
  • TOTOとINAでまるで違う蛇口の操作
  • パスネットとSUICAに互換性はない
  • ついこの間まで、免許証、プリペイドカード、クレジットカードのサイズはそれぞれバラバラだった

標準化(英語では「Standardization」)と言う概念はアメリカで始まったものである。その発生要因と目的は全て軍事的ニーズである。軍隊は極めて大量の人員と物資を必要とする。人員には制服(軍服)が必要であるが体格は様々。そこで厳密で高度な数学的統計学的手法によってアメリカ人の標準体型を数値化し、この時に、今、我々がスーツを買う時の「A体、Y体、O体」などが決まったのである。靴のサイズで幅を表す「EEE」などもそうなのだ。つまり弾薬のサイズも制服のサイズも同じような軍事的ニーズによって統計的に標準化されたのである。もし、そう言うデータと規格が無ければ、兵士は身体に合わない軍服で苦労するし、サイズの合わない弾薬なら確実に戦争に負けてしまう。

だから平和な時代でもLPレコードやカセットテープは世界中どこでも利用出来る(出来た)。しかし日本が発明したカセット式のビデオテープはβ方式とVHS方式が併存したから、世界中で無駄な消費と非互換制を生じさせた。これは明らかに日本の恥である。大いに反省したSONYがCDを商品化した時は共同開発者であるカセットテープを発明したフィリップス社と全世界統一規格を作ったのは賢明と言うより、当たり前のことをしただけである。日本のメーカーが多数関与しているDVD-RAM規格が未だに混乱しているのは相変わらずである。

だから「完全横並び」に見える日本の銀行のコンピュータ・システムは系列別に統一されているだけで標準化はされていない。そうだからこそ、当然、預金通帳は標準化されていない。記入項目が決まり切っている預金通帳ほど標準化しやすいものはないと思うのだが、それすら出来ないのが現実なのである。何故かと言えば、結局は日本人にそう言う発想が全くないのだとしか言いようがない。

コンピュータの世界でも、ついこの間まで、日本国内を席巻していたNECには業界標準という概念はなかったし、同じ頃にパソコンより普及していた各社のワープロ専用機のフロッピーディスク(FD)には当初は一切、互換性がなかった(後期にはMS-DOSベースでの限定された互換性はあった)。
日本のメーカー(と技術者)の偏狭なる発想では消費者の利便性=互換性の確保=は全く考慮されなかったのである。その余韻は今でもあり、日本語を使う限り、MacintoshとWindowsでは外字の互換性がないからE-Mailなどでは丸付き数字などは使えない(市場占有率95%以上のWindowsユーザーはMacのことなどお構いなしだから平気で使うので、こっちはたまったもんじゃない)。

話を戻せば、一事が万事この調子の日本の、そのまた象徴とも言える日本の銀行だから標準化も互換性も利便性も効率化も関係がない。自分たちの銀行経営の出鱈目さによって生じた莫大な金額の補填を国から還流させた血税で補う連中の給与水準が未だに事実上の日本一であるのは何かが間違っているとしか言いようがない。余りに儲からないから、最近はとうとう消費者金融まがいや商工ローンまがいまで始めたわけだが、どうせロクなもんじゃない。そのあげくの「総資産145兆円の世界最大の銀行」のシステムトラブルである。

そもそも、バブル崩壊から10年以上が経つというのに、未だに不良債券問題は片付いておらず、今頃になって「やっぱりダイエーは潰すべきだった」なんて記事が新聞に踊るのはどう言う訳だ?

それなのに、4月1日以降、東京の全ての盛り場には「みずほ」の看板が溢れている。三行を統合したのは効率的な経営をするためじゃないのか?
だったら統合前にさっさとバッティングする支店を整理する方策を決めておき、統合当日から必要な支店だけを「みずほ」にして、残りはさっさと売り飛ばせば良かったのではないのか? 東京都心の都市銀行の支店はどれも商業地域の一等地にあるんだから、どうにでも転用出来るだろう。人員をどっと減らせるだろう。それを何故しないで、平気で「もっと国の支援が必要だ」なんて言えるんだ?
なお、看板が溢れている=経営統合はしたが支店統合と人員削減が少しもなされていない=のは三井住友もUFJ銀行も全く同じである。

追記:その後の新聞報道によれば、システム・トラブルはATMだけに限らず、一般の送金、公共料金やクレジットカードの引き落としも目茶苦茶になっているとのこと。ついさっきのNHKのニュースによればセゾンの二重引き落としなんてことまで起きている。確かに筆者の口座もセゾン系の4月4日の引き落としが全て行われていない。
だけどこれって、例えば非常ぉ〜に切迫逼迫した資金繰りをやっている中小企業とかの場合、入金トラブルで手形決済未了で不渡り倒産なんて悲劇も起こりうると言う、言語道断極悪非道、銀行では絶対に起きてはいけないトラブルだぞ。

追記その2:やっぱり実害があった(-"-) 4月10日の「アメックス法人カードの引き落とし」が「みずほ」側で処理されず、アメックスに問い合わせて該当金額を別途振り込んだのだが、請求書上は一端、引き落としがされているのだ。つまり一種の二重引き落とし(過払い)。もちろんアメックスの請求書上は後で取り消し処理がされている。下の図がその証拠。


同じようなことがアメックスやセゾンで莫大な件数、発生しているわけだ。今朝(4.26)の朝日新聞によれば大手企業が給与などの振込先から「みずほ」を外す動きが出始めているようだが、当たり前である。
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