ベンチャーズやシャドーズが来日して日本で最初のエレキブームが起きた1960年代半ば、日本にはまだライトゲージというものがなかった。寺内タケシや成毛滋がベンチャーズの楽屋に忍び込んでノーキー・エドワーズのギターケースから弦をセットごと盗んで来て初めて、なんで彼がひょいひょいとチョーキング出来るのかが分かったなんて言う、信じられないような話があるくらいなのである。しかもこれは実話らしい。
だから、当時の日本人ギタリストはレギュラーゲージの弦を「1-2-2-3-4-5」あるいは「1-1-2-3-4-5」という風に張って、ライトゲージまがいにしていたそうである。それでも、今のスーパーライトゲージに比べたら岩のように硬かっただろうが。 |