当然、OS X Lionをインストールする直前にFireWire800接続の外付けHardDiskにMacBook Proの最新状態のまるごとのバックアップをSynchronize! Pro Xを使って取ってあるので復元は簡単。手順は省略するが数時間で完璧にOS X Lionインストール前の状態に戻した。
で、あっさりきっぱりとOS X Lionを諦めた理由は他にも二つある。
- Intel Core2 Duo搭載の既に古い機種の範疇に属する筆者のMacBook Pro 2.53GHz (MB471J/A)ではOS X Lionは明らかに重い※
※Mac OS X 10.6 Snow Leopardに比べて、全ての動作が緩慢になる
※OS X Lionは「Intel Core i5」あるいはクアッドコアの「Intel Core i7」必須と考えた方が良い
- iPadライクな新たなインターフェースは筆者のような昔からのMacユーザーには特別必要なものでは無い(あるいは特に魅力は感じない)
近い将来を考えても、まだ数年は間違いなくMac OS X 10.6 Snow Leopardで引っ張れる。てぇことは、我がMacBook Pro (Late 2008)君がどうにも遅く感じられてきた時点=つまりは買い換えることになった時に考えれば良いわけだ。
遅くなる上に互換性が損なわれるOS X Lionにアップデートする意味が無いからであるし、過去の例から見て、Mac OS X 10.6 Snow Leopardはまだ当分はちゃんとサポートされることは経験上間違いないから、この方針で絶対に正しい【きっぱり】。
また、それを見越して、これから数年以内にAdobe GoLive CSからはDreamweaverに、宛名職人はOS X Lion対応版に、EPSON Multi-PrintQuickerはエプソン次第で(あるいはプリンターごと買い換えるときに自動的に付属ソフトウエアもOS X Lion対応版になる)って対応を考えれば良いわけだ。
とにかく、慌てることは全く無い。
ところで。
OS X Lionは都合1時間ちょっとしか触らなかったが【爆】アトランダムな印象を記憶だけでざっとメモっておこう。
- Finderのフォルダー・ウインドウやApple純正の新しいアプリケーションでは、通常はスクロールバーは表示されない(必要なときだけマウスカーソルを持って行けば現れる)これは良い
- OS X LionはDefaultのスクロール方向が今までの操作とは逆になった(今までと同じにも出来るが、最初は思いっきり面食らう)
- トラックパッドを使わない筆者のような場合でも、Apple Wireless Mouseであればスワイプ操作やダブルタップは一応は可能
- 最新のSafariやiTunesやiPhotoなどをフルスクリーン状態にした時に左右にスワイプすると、例えば「DeskTop」 ⇔ 「Safari」 ⇔ 「iTunes」 ⇔ 「iPhoto」が画面まるごと切り替わる
- この時、ループしない(上の例で言うと「iPhoto」から右にスワイプしても「DeskTop」に行かない)のが不便なのだが、環境設定で変えられるのかも知れない(が色々と試すほど触っていない)
- フルスクリーンモードでマウスカーソルを画面上端に持っていくとメニューバーが表示されるのは当然の動作だが、結局、大抵のアプリケーションを操作するにはメニューバーが必要なんだから、左右と底辺だけの三辺フルスクリーンみたいな状態でいいんじゃね?と思ったが、とにかく、ざっと触っただけだからそれ以上のことは何とも言えない
- LaunchpadはまるでiPad状態になるが、筆者には何のメリットも無い(必要なソフトの起動を筆者は殆どの場合にキーボードショートカットで行い、マウスすら使わない人だからである)
- Mission ControlはAppleの事前説明通り、まさに「Dashboard、Expose、Spacesを一つの画面にまとめた新機能」だが、それらのいずれも殆ど使っていない筆者にはまるで用が無い(右側のOptionKeyを押すと、Exposeによって、全てのウインドウが待避してDeskTopを見れるようにはしてある。これは便利なのだ)
- アドレスブックはまるで本のような妙にリアルなビジュアルになったが、だから何だ?……など、それ以上のチェックはしていない【苦笑】(出来が良ければ宛名職人が不要になるが、ラベル印刷や年賀状印刷に宛名職人レベルで対応しているとはとても思えない)
- DeskTopピクチャの仕様が変わったので、現在筆者が使用している昔ながらの32 x 32pixelsのGIF画像だと拡大表示でタイルされてしまう
- スクロールバーを常時表示しないようにした関係からだろうが、フォルダーをリスト表示にした時の行間や文字幅などがまたしてもかなり変わった。だから将来的に完全移行したときは(筆者のようにウインドウサイズなどに異常に神経質になるタイプの人間は)全てのウイドウのサイズを調整し直さなければならない(これには物凄い手間が掛かるのだ)
- Finderの表示オプションに項目が増えたのを確認したが、詳細は良くわからなかった
と言うわけで、わずか1時間ほどのOS X Lion体験はお仕舞い。
次に触るのはいつのことになるやら。
但し新たにMacを買う場合はもう100%=OS X Lion搭載だから、そう言う人は頭を切り換えるしか無い(Apple社の方針として、新しいOSが発売されたと同時発売またはそれ以降のモデルは、それより古いOSをインストールすることは出来ないので、もしもRosetta必須なら、今のうちに「MacBook AirとMac mini」以外のMacintoshを買わないと困ったことになるかも。あるいはApple純正整備済み品=要するにメーカー保証付きの中古=を買うという手もあるにはあるが)。
逆にOS X Lion並びにOS X Lion搭載モデルは次のようなユーザーには推奨できる。
- Macintoshが初めての人
- いつまで経ってもMacintoshが初心者の人
- iPhone/iPadが先でMacintoshが後の人
最後にもうひとつ。
筆者はOS X Lionをダウンロード販売で購入して1時間後には削除しちゃったわけだが、2,600円を払うのは最初だけで良い。後日、また気が変わってインストールしたくなった場合には、AppStoreでOS X Lionのページに行くと、最初は「2,600円」と言う価格表示だったダウンロードボタンが最初から「インストール」と言う名称に変わるのだ。
AppStoreでOS X Lionをダウンロードしても、インストーラなどはどこにも残らないので、そうでもしてくれてなきゃとんでもない話だが、そこはApple、ちゃんとしているのだ。AppStoreはユーザーの購入履歴を憶えているのである。
なお、ダウンロードで入手できない人のために、8月後半からUSBメモリに入ったOS X LionをApple Online Storeで6,100円で販売するらしいが、そもそも、ダウンロード出来ない人ってどんな人なんだ?
追記@2011.07.22[金]:OS X Lionダウンロード販売開始直後にエプソンからPrint CD(EPSON Multi-PrintQuickerの後継ソフト)の最新版がリリースされた。登録ユーザーは誰でもダウンロード可能。Mac OS X 10.6 Snow Leopardでも動く。だから、この件は解決である。
と言うか、そもそもEPSON Multi-PrintQuickerに代わるPrint CDはとっくの昔にリリースされていたみたいで、単純に筆者がそれに気が付いていなかっただけなのである。
だがしかし。
下記の「宛名職人14 → 15=最悪の改悪」と同じく、このエプソン純正のCD-R/DVD-R盤面印刷ソフト=Print CDも明らかに改悪の類いである。なんと使い勝手が悪くなっているのだ。
だから、Mac OS X 10.6 Snow Leopardを使っている間は2007年リリースのEPSON Multi-PrintQuickerを使い続ける予定の筆者【苦笑】。
※宛名職人が14のままの理由:宛名職人は便利と言うか無いと困るので昔から使っているがバージョンが15になったときに最悪と言えるインターフェースのデザイン変更が行われたので、そのバージョンアップ版は使用せず、ずっと14の方を使っているのである。筆者が頭に来た変更は誰でもそうだったらしく、その後は少しはまともになったらしいが有償バージョンアップはずっと見送ってきた。
どれほど駄目だったかはあちゃこちゃに書いてあるが例えば下記。
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