従来の画像表示方法はまず第一に「回線速度は遅いものである」と言うことを前提としている。なにしろついこの間まで、大半のインターネット・ユーザーはモデムを使っており、ISDNはとっても速いものとされていたのである。つまり、どっちにしろHomePageの表示は時間の掛かるものだったのである。
だから、ページ上にはサイズの小さなサムネイル画像をインラインでレイアウトし、それをクリックすると大きな画像ファイルにリンクするというのがHomePage作りの常識であった。
よって、筆者の作るHomePageは遊びでも仕事でも当初は「160 x 120 pixelのGIFファイルがサムネール画像」と言う基本を守ってきた。GIFファイルは可能な限り減色した。最近は「サイズを200 x 150 pixelとし、グラデーションの多い素材データの場合はJPEGにする」に変更したが、「サムネール+クリックした先の大きなサイズのJPEG画像(大抵は640 x 480 pixel)」と言う方法論は同じだった。
小さなサイズのサムネイル画像を使う意味はもう一つあった。それはユーザーの端末環境の問題である。1995〜96年の頃だと、モニター解像度が640 x 480 pixelでカラーは256色表示なんてのはざらだった。だからサムネール画像はなるべくWebセーフカラー(MacintoshとWindowsに共通するCLUT=Color Look Up Table=Systemカラーである216色)で作成する必要があったし、HomePageの全体のレイアウトは13〜15inchモニターで見ても画面からはみ出さないように配慮する必要があったのである。