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2011.08.16[火]
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DoromPATIO
■ その5 - 小改良
2011.08.31[水]追記
2011.09.06[火]追記
日々雑感 - DoromPATIO
ピックアップセレクターをブリッジ側に操作する時の右手の動き。タップスイッチと干渉しやすいのが判る

dpTL GoldTopが完成してから約3ヶ月。既に何度かスタジオ練習で使用し、わざと激しいピッキングをしたり、バンドメンバーど顰蹙の大音量を出したりして欠点や不具合が無いかをチェック。
その結果、すぐに直さなければいけない問題点を2カ所確定。
  1. タップスイッチが勝手に動いてしまうことへの対策
    上の写真で判るとおり、右手を振ってピックアップセレクターをブリッジ側に倒す時に右手が描く下向きの放物線がタップスイッチの位置と近すぎる。
    このため、上向き=ハムバッカー=にしているタップスイッチのレバーが意図せずに、かつ頻繁に下向き=シングルコイル状態=になっちゃうのだ。
    解決方法は簡単で、シングルコイル状態は滅多に使わないので、動作方向を逆=下向きがハムバッカー=にすれば良いだけのこと。
  2. ブリッジピックアップのボビンに1弦が引っ掛かった【爆】
    再現したのが下の写真の状態。普通は絶対にこんな事にはならないのだが、わざと「ピート・タウンジェントごっこ【笑】」をやってみたら発生。
    ネック・ピックアップは取り付け前に最初から対策済みだったのだがブリッジ側も同じ対策をすれば良い(後述)。
    と言うか、まさかブリッジ側でも起きるとは思わなかったのだ【爆】
日々雑感 - DoromPATIO
こうなっちゃったら1弦はコキンコキンとしか言わない【爆】

と言うわけで久々にブリッジとコントロールプレートを外し、更に、ブリッジ・ピックアップをブリッジ・プレートから外す。
日々雑感 - DoromPATIO
結局、またこのような状態になる羽目に。。。

タップスイッチの動作方向を逆にするにはスイッチごとひっくり返す方法と配線をひっくり返す方法があるが、後者の方が遙かに簡単なので2〜3分のハンダ作業で完了。下の写真は改造後。
日々雑感 - DoromPATIO
上の写真と上下逆さだが、9P ON-ONスイッチの配線を逆にすれば良いだけのことである

ピックアップのボビンの上部カバーの縁に弦が引っ掛かる対策は前の前のギターを改造した時の説明図(下図)が判りやすい。
ま、とにかく、ボビンの周りをいつもの3Mのプラスティック・テープで丁寧にグルグル巻きにすれば良いのだ。但し巻きすぎるとピックアップがブリッジ・プレートに填まらなくなるので写真の程度で留めた。
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
上の4年前の作図を参照のこと (^^;;
この件に関する詳しい記述はこちら
日々雑感 - DoromPATIO
これでもう二度と引っ掛からない (^^)v

なお、コントロールプレートを外したついでに、内部キャビティのシールド対策のために貼り付けてある銅箔テープとボリューム・ポッドを直接繋いでいるアース線を外した。これは、どうやらアースのループが起きているらしいから。
内部キャビティは既にアースが取れているのに、更にアースを取ると(詳しい理屈は良く知らないが)いわゆるアースのループ状態みたいなことになり、結果、逆効果あるいは、せっかくのシールド性能が損なわれるようだからである。
具体的にはピックガードやピックアップを叩いたり、あるいはピックアップ・セレクターをカチャンと切り替えた時に、それらの振動音(コンコン、カンカン、キンキン、カチャン。。。など)をピックアップがコンタクトピックアップのように丸ごと拾っちゃうのだ。
で、余計なアース線を外したらこの現象は明らかに減少した。

もうひとつ。dpTL GoldTop=Bacchus BTE-250R SW=が来た時から気になっていたのだが、このギター、最初から(特に低音弦側の)ナットの溝が深い=つまりナットが低い=否、明らかに低すぎるのである。
結果、大バレーのFとかが押さえやすいのは確かだが、6弦・5弦・4弦を強くピッキングすると、明らかに1フレットと干渉してビビり気味になる。
筆者は完全なクリーン・サウンド(いわゆる「スーパー・クリーン」)は使わないので、多少のビビリは気にしないのだが、程度が酷いと開放弦が音詰まりするし、パワーコードをガーンと弾いた時の音量感と音抜けが悪くなるのは非常に宜しくない。
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塗装保護のためのマスキングをして弦を緩めて結束バンドで後ろに回す
日々雑感 - DoromPATIO
これなら作業に支障は無いし、弦が無駄にならないし、結果をすぐにチェックできる

弦高が高い場合はナットの溝をヤスリで削って深くすれば良いが、低すぎる場合は以下の3通りのいずれかの方法で修繕する。
  1. 何らかの材料で溝を少し埋める
  2. ナットを底上げする
  3. ナットを取り替える

溝を埋めるのは「わずかに弦高が低い(気がする)」という程度の場合には有効。精神衛生上はあんまり宜しく無いと思うのだが、エポキシ系接着剤、あるいはプラスチックなどの削りカスを瞬間接着剤で固めて盛る……などの方法がある。
しかしdpTL GoldTopのナット溝は明らかに低すぎるから却下。
ナットの取り替えはベストで精神衛生上も宜しいし、サウンドハウスならGRAPHTECH製が580円〜650円だからコストもたかが知れているのだが(送料込みでも1,000円以下)それだけを注文するのは余りにも馬鹿らしい。

と言うわけでコスト=ゼロ方式に決定【爆】(最近こればっかなのは実質可処分所得が僅少だから【涙】)と、それはさて置き。
とにかく、まずはナットを外さなければならない。

日々雑感 - DoromPATIO
綺麗に外せました (^^)v

Gibsonタイプのナットは呆れるほどに簡単に外れる。指板の端に付いているからである。
これに対してテレキャスターのコピーモデルであるBacchus BTE-250R SW=dpTL GoldTopのナットは指板の途中に填め込んで(埋め込んで)ある。だから簡単には外れない。そもそも、このタイプを今までに外したことが無い。(^^;;
なのでネットで写真入りの作業方法などをチェックしてから実施。
  1. ナットと指板の境目(塗料が被っている)をカッターで丁寧になぞる(塗装皮膜を切る)
  2. 当て木をして周囲四方向から金槌で適度な衝撃を与えて接着剤を緩める(Gibson系のナットなら指板側から軽く一発叩いただけで簡単にナットが外れる)
  3. プロのギター職人はこの後、専用のやっとこみたいなので引き抜くのだが、そんなものは持っていないから、さて困ったぞと
  4. 何故に困ったかと言えば金槌で少々ひっぱたいたぐらいではビクともしないからである
  5. しかし接着剤は衝撃で剥離しているはずなので、ふと思いついて、ナットの真横から細い当て木を使ってナットと平行(指板と直角)に金槌で叩く
  6. するとナットは横にずれ始め、仕舞いには反対側が持ち上がる
  7. 持ち上がったところを布を当てたラジオペンチで斜めに回す感じで引き抜けばOK。
    外れた【♪】

要するに、中国製&実売=14,000円(送料込み)のギターとは思えないほど、つまりは意外なほどの高精度木工加工によって、Bacchus BTE-250R SW=dpTL GoldTop君のナットは指板に彫り込んだ溝にしっかりと勘合していたというわけである。
外してみると、ナットそのものもGibson系とは大違い。底がネックに合わせてラウンド(湾曲)しているのだな。

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Fenderタイプのナットの底部はこんなにラウンドしているとは知らなんだ【爆】

次は下駄を履かせる=底上げ作業。
丈夫で平滑で薄い紙が良いので、#2000の耐水サンドペーパーを使うことにする。条件にぴったりだからである。
全体に2重に、更に下の写真の切れ目で判るとおり低音弦側に更に1枚の3枚重ね。
接着は封筒の封緘などに使うローラーテープ式の接着剤。セブンイレブンで128円也。
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接着力の弱いテープ糊で固定して工作用の鋏で丁寧に幅と長さを合わせる

勘合がタイトだから瞬間接着剤などは不要という判断。填め込めば二度と剥がれないし、6本の弦で押さえ込まれるのだから強い接着力は全く不要・不必要だからである。
しかも、この状態なら将来的にナットを交換するときにもすぐに外せる。
かくして完成したのが下の2枚の写真。
完璧【♪】
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元通り【♪】
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シマシマ模様はマスキングのために使った低粘着梱包テープの跡。清掃すれば消えます

結果は上々以上。全体の弦高調整もやり直したが(特にその必要は無いのに)前より全体に均一に0.2mmぐらいずつ下げることが出来た。弾き心地も非常に良い。

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いつもの練習場所=Rinky Dink Studio用賀にて
iPhoneで適当に撮ったらボケボケ (^^;;


追記@2011.08.31[水]:なんと先日の練習でネック・ピックアップのボビン・カバーにも1弦が引っ掛かった。既にそうならないように加工済みの筈だったのだが、テープの巻きが足りなかったらしい。なので早速、追加修正を実施。例によって弦を交換せず、ピックガードも外さないので応急処理だが、まぁとりあえずはこれで良いだろう。
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弦を無駄にしないための細工
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補修前の状態。ネックピックアップのアップのマクロ撮影。右手前の部分でボビンカバーの下にプラスティックテープが入り込んでいるのが判る。左側はテープの巻きがボビンカバーより外にある。このトラブルは、ほんのコンマ何ミリの世界の話なのだが、1弦はわずか「0.009inch(0.2289mm=約1/5ミリ)」と言う細さだから、わずかな出っ張りでも容易に引っ掛かる可能性があるのだ
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補修後。ボビンカバーよりもテープの層がはみ出るようにテープを巻いた。これなら絶対に弦は引っ掛からない
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カバーギリギリの位置の手前側だけに幅=4〜5mmの短いテープを何層か貼り付け、最後に補強のために長いテープでぐるっと周りを巻いてあるので上から半分が少しだけ盛り上がっているのが判る。ピックアップを外さなかったのでこうするしかなかったのだ


おまけ写真
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dpTL GoldTopのギグバッグはPeavey HP EXPのものを流用。Peavey HP EXPはdpTL GoldTop(つまりBacchus BTE-250R SW)に付属の超安物のビニールバッグに仕舞ってある(それでは余りにかわいそうなので大事な部分にはタオルを当ててある)。手前のトートバッグにはdpGuitarSystem3とシールドケーブルが入っている。サイズがピッタリなのと、持ち手が長くて肩に掛けられるから気に入っているのだ。これは知人から貰ったものだが、筆者はプロ野球そのものが大嫌い&全く興味なしなので人に指摘されるまで日ハムのロゴが入っていることに気が付かなかった【笑】



と言うわけで、我がdpTL GoldTopは完成であり、不満もないのだが、強いて改造箇所(改良箇所)を挙げれば、それはブリッジである。
下記の写真は最新のFender USA American Deluxe Telecasterだが、このブリッジが欲しい。6-wayで6点止め。弦と平行の邪魔な壁は無し。
インターネットで調べるとパーツとして存在はするようだが、今のところ国内では入手が難しい。サードパーティが出さないかなぁ。。。と。
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