2007.05.18[金]
dpGuitarSystem
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dpGuitarSystem2
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Oldies
■ dpGuitarSystem2 その19
2007.05.24[木]追記 / 06.03[日]再追記
精神衛生上の観点からの改良策を実施
7年間の変遷
を振り返って自分で自分に呆れたと言うアホな話はさて置き、あらためて完成したdpGuitarSystem2 Ver.6.0を仔細に眺めるとボードに余裕がある。そこで、ふと思い付いて、仕舞い込んであった「Custom Aoudio Japan Multiple Line Selector MLS-2(長い名前だ)」を引っ張り出してみると、KORG DT-7を左にずらし、MLS-2を横位置にすれば楽勝でセット出来てしまうと言うことが判ってしまった。
さらに思い付いたことがもうひとつ。MLS-2は5通りの使い方が出来るのだが、それをうまく利用すれば、KORG DT-7を使う場合にとっても融通が効くように出来ると言うことである。
KORG DT-7をMLS-2を介して配線するのは以下の二つの理由である。
精神衛生上、トゥルーバイパスとするため
ライブ・ステージ上で、MUTE状態でチューニングをするため
そのためにはMLS-2を「A/Bモード」とし、BにKORG DT-7を接続すればよい。こうすればフットスイッチを踏めばKORG DT-7にチューナーアウトされるが戻りがないのでギターアンプからは音が出ないわけである。
いよいよ密になったレイアウト
しかし、ライブ以外の場ではKORG DT-7を通った時にも音が出て欲しい。ところが、これは配線を変えなくても可能であることに気が付いたのである。MLS-2にはモードスイッチがあるので、以下のようにすればよいのだ。
Mode 1=A/Bモード(下図の緑の配線だけに出力=MUTE状態)
Mode 2=A/ABモード(下図の緑と黄色の両方に出力)
dpGuitarSystem2 Ver. 6.1 実体配線図
チューナーアウト専用端子付きのセレクター(スイッチング・ボックス)の場合はチューニング時は必ずMUTE状態になるのが普通だから、このMLS-2を使う方法の方が汎用性があって宜しいのである。
矢印のところのモード切替スイッチを状況によって切り替える。ライブステージなどでチューニング中には音を出したくない場合はスイッチを右側=Mode2にすれば良い
ところで、上の改良をする前の段階のdpGuitarSystem2 Ver. 6.0のメインボードは直列で5台のエフェクターが接続されていた。このような状態は精神衛生上あんまり宜しくないので、もしも将来的に「オール・トゥルーバイパス&不要なエフェクターは切り離せるようにする、そしてチューナーアウトは別にする」ってことなら下図のような方法もありだなと模索した。この方法ならボードの大きさもそのままで収まるはずである点が◎だからである。
一見とても複雑な配線だが実は単純な2ループ+チューナーアウト
Albit Cranetortoise SEL-2
http://www.river.sannet.ne.jp/albit/
2つのループとチューナーアウトを備え、しかも滅茶苦茶コンパクト。これはなかなか宜しい製品ではあるかも。 実売価格もリーゾナブルであるし。但し見るからにLEDの視認性が悪そうなのが気になるところ
しぃかぁしぃ。上の方法論は殆ど無意味&お金の無駄であることに気が付いて冒頭の方法に変更したのである。と言うのは……
dpGuitarSystem2 Ver.6はサウンド・チェンジの操作がシンプルなのが取り柄なのでA/B切り替えは不要(通常、演奏中に踏む必要があるのはXotic AC-BoosterかZOOM PD-01 PowerDriveのいずれかだけ)
チューナーアウトはMUTEしか選べない
新たな出費はモッタイナイ
と言うわけで余計な思い付きは忘れて、ここであらためてdpGuitarSystem2 Ver. 6.1のエフェクターのON/OFFの順列組合せを整理してみよう。まずはメインボードだけで考える。チューナーを除くエフェクターは4種類だから組合せは「2の4乗=16通り」ある。このうち、実際に使えるのは(使う可能性のあるのは)下記の8通りである。チューニングを除き、使用頻度の高い組合せだけを抽出すれば5通りに絞られる。
アイテム
ON/OFF
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
EBS MultiComp
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
Xotic RC-Booster
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
Xotic AC-Booster
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
ZOOM PD-01
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
KORG DT-7
◎
重要度
*
△
●
●
●
△
●
●
1
2
3
4
5
組合せ/エフェクター
※チューナーは省略
1
Clean
2
Clean
Lead
3
Overdrive
Lead
4
Hard Rock
Backing
5
Hard Rock
Lead
EBS MultiComp+Xotic RC-Booster=クランチの基本サウンド
EBS MultiComp+Xotic RC-Booster+ZOOM PD-01 PowerDrive=クランチからのミッドブースト・ソロ
EBS MultiComp+Xotic RC-Booster+Xotic AC-Booster=クランチからのオーバードライブ・ソロ(またはハードロック用バッキング&リフ)
Xotic RC-Booster+Xotic AC-Booster=ハードロック用バッキング&リフ基本サウンド
Xotic RC-Booster+Xotic AC-Booster+ZOOM PD-01 PowerDrive=ハードロック用のリード・サウンド
この5つの組合せの「行き来」は全てタップダンス無し=どれかひとつのエフェクターを踏めばOKだからスイッチング・システムは不要であることが判る。
1 ⇔ 2:クリーン/クランチ ⇔ ミッドブースト・ソロ
=ZOOM PD-01 PowerDriveのON/OFF
1 ⇔ 3:クリーン/クランチ ⇔ オーバードライブ・ソロ
=Xotic AC-BoosterのON/OFF
4 ⇔ 5:オーバードライブのリフ&バッキングとソロ
=ZOOM PD-01 PowerDriveのON/OFF
空間系ボードは3つのエフェクターが載っているから順列組合せは「2の3乗=8通り」ある。しかし空間系を繋ぐ場合は目的は明解だから使うのは下記の二通りしかない。つまりBOSS DD-6 Digital Delayだけか、BOSS CH-1 SuperCHORUSも掛けるかである。ゲイン落ちを避けるためのZOOM PD-01 PowerDriveは常時ONとなる。
アイテム
ON/OFF
1
2
3
4
5
6
7
8
ZOOM PD-01
◎
◎
◎
◎
BOSS CH-1
◎
◎
◎
◎
BOSS DD-6
◎
◎
◎
◎
重要度
●
●
1
2
BOSS DD-6 Digital Delay=ON
BOSS CH-1 SuperCHORUS+BOSS DD-6 Digital Delay=ON
※ZOOM PD-01 PowerDriveは常時ON
以上を整理して空間系ボードを組む合わせて使う場合の組合せは下記の通りとなる(使用頻度の低い組合せは除外してある)。
アイテム
ON/OFF
1
2
3
4
5
6
7
8
9
EBS MultiComp
◎
◎
◎
◎
◎
◎
Xotic RC-Booster
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
Xotic AC-Booster
◎
◎
◎
◎
ZOOM PD-01
◎
◎
◎
KORG DT-7
◎
ZOOM PD-01
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
BOSS CH-1
◎
◎
◎
BOSS DD-6
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
重要度
*
●
●
●
●
△
△
●
●
1
2
3
4
6
7
両方のボードを使う場合。タップダンスを避けるために空間系ボードのPD-01とDD-6は常時ONと割り切る。コーラスの掛かった状態からソロに入り、又コーラスに戻る場合がタップダンスとなる。曲によって、それが無理ならコーラスを掛けたままでソロを取ることになる(上表の
△
)。
組合せ/エフェクター
※チューナーは省略
1
Clean
2
Chorus
3
Clean
Solo
4
Overdrive
Solo
5
Hard Rock
Backing
6
Hard Rock
Lead
クリーン/クランチの基本サウンド
クリーン/クランチ+コーラス
クリーン/クランチからのミッドブースト・ソロ
クリーン/クランチからのオーバードライブ・ソロ
ハードロック用バッキング&リフ
ハードロック用リード
いずれにせよ、交通整理して考えればかなりシンプル。スイッチング・システムを使わなくても、タップダンスも殆ど無しで好みのサウンドが手に入るわけである。
蛇足。個別の組合せを一発で選択できるなら余計なエフェクターはOFFにしておくべきである。つまり、もしもプログラマブルならサウンド的には下記のような組合せが望ましい。モノラル接続ならループ回路のあるスイッチング・ボックスを複数組み合わせれば何とかならないこともないのだが、ステレオ接続となるとそうは問屋が卸さない。なお、下記を一枚のボードに組むならPD-01は1台にして音質補正はXotic RC-Booster任せにすると言う手もある。
組合せ/エフェクター
※チューナーは省略
1
Clean
2
Chorus
3
Clean
Solo
4
Overdrive
Solo
5
Hard Rock
Backing
6
Hard Rock
Lead
蛇足の蛇足。全てを一枚のボードに組むならPD-01は1台にして音質補正はXotic RC-Booster任せにすると言う手もある。これでモノラルアウトなら割りと簡単に組めそうではある(なんてことを発想するとまた組み替えになる【爆】)。
組合せ/エフェクター
※チューナーは省略
1
Clean
2
Chorus
3
Clean
Solo
4
Overdrive
Solo
5
Hard Rock
Backing
6
Hard Rock
Lead
とまぁ言うわけで、とにかく、完成したdpGuitarSystem2 Ver. 6.1のメインボード(クリーン/クランチ/オーバードライブ系)だけを持って、新バンドの練習に行ってきた。
結果はイマイチであった【苦笑】
検証結果はどうだったかをまとめると下記の如し。
ZOOM PD-01 PowerDriveのフットスイッチが不調でON/OFFで凄いノイズが発生する。以前にはなかった症状。これでは気分が悪いので、この日は結局、PD-01は全く使用せず
※
※
これで嫌気がさしたので結局、売却。
その顛末はこちら
練習スタジオにあったJC-120とFender Twinを差し替えてチェックしたが、いわゆるゲイン落ちは殆ど無視して良い範囲であることが確認できた
EBS MultiCompの威力は凄いと言うことを今更ながら再確認
ギターアンプをカキンコキンのJC-120とした状態でEBS MultiCompだけをONにして、COMPを11時、GAINを12時〜1時ぐらいにすれば、ばっちり音が太くなってクランチーなサウンドになる
アンプをFender Twinに変えれば更に宜しくなる(Fender Twinは完全にクリーンな状態にセットアップ)
この状態でXotic RC-Boosterのゲインを10時〜12時、Volumeが1時ぐらいでONにするとクランチとオーバードライブの中間ぐらいのリード・トーンが得られる。これならPD-01は不要である
Xotic AC-BoosterだけをONにして、GAINが11時、Volumeが2時ぐらいでハードロックなサウンドはバッチシ
この状態でXotic RC-BoosterまたはEBS MultiComp、あるいは両方をONにすればリード・トーンばっちし。てぇことはやっぱりPD-01は不要である
※なお(後述の通り)本来は基本の音作りはXotic RC-Boosterでやるべきであるし、この日は時間がなかったのでちゃんとした検証は出来なかったのである。
以上の結果、当日のバンド練習で演奏した曲目それぞれで必要なギター・サウンドは概ね手に入ることを確認。要するに、たまたまスイッチ不良だったのでPD-01を使わなかったわけだが、EBS MultiCompとXotic RC-BoosterとXotic AC-Boosterがあれば、PD-01は不要という実験(実践)結果になってしまったと言うわけ。となれば大前提が変わってしまう。となればボードのスペースには余裕が出来るのだから、BOSS CH-1 SuperCHORUSとBOSS DD-6 Digital Delayはそのまま載せられるかも知れないではないかと【爆】。たったの3週間前に「基本的に空間系は諦める」と宣言したのは何だったのか?【爆】
……かくして
次ページへ続く
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