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2007.12.02[日]
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Gibson SG Special - DoromPATIO
■ dpGuitarSystem2 その26
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
dpGuitarSystem2 Ver. 9.0
季節柄、銀杏の葉っぱがアクセント。クリックすると拡大

dpGuitarSystem2 Ver. 8のエフェクター(EBS MultiComp、Xotic RC-Booster、Xotic AC-Booster)の並び順の前提は「演奏中の一曲の中ではなるべくフットスイッチを踏まずに済ませる」であった。つまり、バッキング(カッティング)とソロはギター(GM8R)のピックアップ切り替え並びにボリューム操作で行うのを基本とするわけだ(勿論、クリーンなカッティングでソロはオーバードライブ系という曲では、Xotic AC-BoosterをON/OFFするしかないが)。また、別の観点からの並び順の前提は「エフェクターの接続順の基本常識に則ったもの」としていた。つまり「コンプレッサーは最初」を守っていた。

ところが、この「EBS MultiComp → Xotic RC-Booster → Xotic AC-Booster」と言う接続順(下図)の場合、常時ONをEBS MultiCompとするかXotic RC-Boosterとするか両方とするか?とか、だったらXotic AC-Booster単独だとどうかとか、パラメータ(順列組合せ)が結構複雑になるのであるのである複雑になる原因は単純に数学的なもの。ON/OFFの可能性のあるエフェクターが三つあるのだから、その順列組合せは3の3乗根=9通りになるからである(複雑になる本当の理由は普通は一切迷うことが嫌いなのに、この手の試行錯誤だけは大好き=殆ど趣味=である筆者にあるのは書くまでもない【苦笑】)。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
dpGuitarSystem2 Ver. 8

と言うようなことを踏まえて、ここで、完璧に初心に返って三つのエフェクターそれぞれの特徴と機能を確認してみると下記のようになる。
  • EBS MultiComp:元来はベース用の定番コンプレッサー。しかしギターにも問題なく使える。EBS MultiCompのマニュアルにもギター用に最適のセッティングが明記されている。もう一点重要なことがあり、EBS社のストンプボックスの接続順のガイドラインの基本的なセッティングではEBS MultiCompはドライブ系の後に来るのである
  • Xotic RC-Booster:名前の「RC」は「Real Clean」を表す。確かにゲイン=ゼロでは全く歪まない。つまり音色変化を伴わない。基本的な機能はラインドライバー(一種のバッファー・アンプ)であり、また、ギターアンプ直の場合に対して、厚みと良い意味での艶を与えるための隠し味的なエフェクターである。だからFender系の管球式ギターアンプに繋ぐのであればゲインは殆どゼロで良いし、逆にJC-120のようにギターアンプ側が全く歪まずカキンコキンの音色の場合はゲインとトーンで真空管っぽいクランチーなサウンドにすることが出来るわけである。と言うわけで本来の接続順はギターから見て一番最初が基本となる
  • Xotic AC-Booster:名前の「AC」は「Almost Clean」だそうな。元々はVOX AC30のサウンドの再現が設計目標だったが途中から変更になったらしい。と言う蘊蓄はさて置き、実際にはゲインの設定でBOSSのSD-1なんかよりも余程歪むオーバードライブ・エフェクターである。設定次第でLED ZEPPELINでもDeep PurpleでもサンタナでもなんでもOKな便利な歪み系と言うこと

そこで赤字で強調した部分を反映すると、下図の接続順も「有り」と言うことになる。そして、こう言う配列にするなら、EBS MultiCompを「ソロを弾くときのブースター」とするのも「有り」であると言う理屈になる……と思い付いた。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
dpGuitarSystem2 Ver. 9.0

何故ならば、EBS MultiCompは元々がベース用なのでKeeleyのようなギター専用のコンプレッサーと違って以下のような特徴があるからである。
  • 極端なセッティング(COMP/LIMIT=3時以上)にしない限りは、いかにもコンプレッサー掛かってますよなパコパコサウンドにはならない
  • ON/OFFに関わらず(バッファーアンプ内蔵なので)音が太くなる(つまり、流行りのトゥルーバイパスではないが筆者的には問題とはならない)
  • ゲインの調整範囲が広い

しかも、筆者がEBS MultiCompをdpGuitarSystem2に加えた理由は下記に集約される(一部、前項と重複)。
  • dpBassSystemでEBS MultiCompを使って基本性能に感動した
  • 同じく、繋ぐだけで音が太くなるのに感動した
  • EBS MultiComp以外のコンプレッサーと違って、ONの状態でも、ちゃんとギター側のボリュームが機能する(一般的にはコンプレッサーはボリューム・ペダルと併用する必要がある)
  • TUBESIMモードが秀逸で、良い意味での歪み感がある
  • ゲインの調整範囲が広い
  • ギター用コンプレッサーのサウンドの典型=MXRダイナコンプのようなサウンドは好きではないし使うつもりもない(EBS MultiCompはまるで、それの逆の典型)
  • 筆者が本来コンプレッサーに求める機能は「サステインの伸長」と、「カッティング時の適度な粒揃え」だけであるが、後者はそれ程は重視しない。何故なら、ここ一発でガツゥ〜ンと言う弾き方とは矛盾するからである(てぇことは「粒揃え」はピッキング・テクニックでカバーすると言うことだ【苦笑】)
と言うことで接続順を変更した場合のセッティングは下表のように単純化される。と言うのも、4つのエフェクターの内、2つ=Xotic RC-BoosterとDigiTech DigiDelayは常時ONだから、後の2つの順列組合せ=2の二乗=は4通りしか無いんだから複雑になりようがないのである。
組合せ/エフェクター
※Samson AirLineとKORG DT-7は省略
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
1
クリーン/クランチ
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
現場のギターアンプの音色の差をXotic RC-Boosterで補正して、ギター側フルテンでクランチ気味になるようにセッティング。DigiTech DigiDelayはMODモード&タップテンポ入力で常時ON。ディレイのレベルはかなり高目。いずれにせよ、Xotic RC-BoosterとDigiTech DigiDelayは常時ONである(→ 操作の単純化)
2
クランチ(ソロ=リード)
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
クランチ(≒クリーン)系のソロ(滅多にない)の時にEBS MultiCompでゲイン・ブーストする組合せ。EBS MultiCompのモードはTUBESIMに固定
3
オーバードライブ
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
Xotic RC-BoosterとXotic AC-Boosterの直列で作るオーバードライブ・サウンド。クリーン/クランチからのソロにも使うので音量のセッティングが肝。Xotic AC-Boosterのゲインを上げすぎると音が抜けなくなるので、そのセッティングも大事。使用するギターアンプによってディストーション気味になるときはXotic AC-Boosterのゲインとトーン(トレブル)で補正する必要有り
4
オーバードライブ(ソロ=リード)
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ギタリスト自己陶酔モード用【笑】。この状態で、ほぼ、どこで弾いてもフィードバックが得られ、且つ、ハウリングが起きないようにセッティングするのが最重要点。ついでに言えば、歪みが深すぎると音が抜けなくなるので、その点も重要

これならライブ演奏中でも迷うことはない(実際には曲の始まる前にDigiTech DigiDelayにタップテンポ入力をしてやる必要があるが、失念したとしても曲中でも、慣れていれば問題なく行えることである)。

残る問題=懸念材料=は、以下である。
  • 2台のエフェクターの後に繋いだコンプレッサーをONにしてノイズの問題は生じないのか?
    → コンプレッサーは自分より前の音を平均化する=大きい音は小さく、小さい音は大きくする=わけだから、残留ノイズがあれば間違いなく増幅される
  • コンプレッサーをブースターとして使用して十分な効果が得られるのか?
    → コンプレッサーはダイナミックレンジを狭めるエフェクターであるからセッティング次第の筈。テレビを観ていてコマーシャルだけ急に音量が大きく感じるのは(コンプレッサーの近い親戚筋であるところの)リミッターのせいである。ピークの音量は番組部分と変わらない。だからCM部分と同じようにセッティングすれば良いという理屈になる。セッティングを間違えればまるっきりの逆効果になる
もう一点。EBS MultiCompをゲイン・ブースターとして使うだけなら、別に接続順まで変える必要はないではないか?と言う点だが、それは違う。従来の接続のままでブーストするときだけEBS MultiCompをONにすると、その後に接続されたXotic RC-BoosterとXotic AC-Boosterの歪みが増えてしまい、いわゆる飽和状態となって音量が上がらない(あるいは音量感が得られない)のである。このことは、以前に(既に処分してしまった)ZOOM PD-01 PowerDriveをブースターとして使う実験で既に実証済みなのだ。つまり、EBS MultiCompをゲイン・ブースターに使う場合こそ、オーバードライブ系よりも後に接続しなければならないのである。

となれば、後は実際に音出しをして試すだけ。しかし、そのためには「配線を変える」「練習スタジオに籠もって実際に音を出してみる」の両方が必要。そして「配線を変える」ためには「dpGuitarSystem2からEBS MultiCompとXotic RC-BoosterとXotic AC-Boosterを外す」しかない。何故なら、dpGuitarSystem2は可能な限りコンパクトに作ってあるので、完成状態のままではパッチケーブルの抜き差しが出来ないからである【爆】。かくして、またしても工作大会の始まり始まりぃ〜【爆】。

と言うわけで両面テープを剥がして糊残りを綺麗にして配線を変えて、そして出力をZOOM 707II GUITARに繋いで、まずはヘッドフォン・チェック。この新しい配列=接続順にすると、EBS MultiCompをONにすることによって、一挙にゲイン(と言うかレベル)を上げることが出来る。試しに「Xotic RC-Booster → EBS MultiComp → Xotic AC-Booster」と言う接続順にして、EBS MultiCompをONにすると歪み量は増えるがゲイン(レベル)はちっとも上がらない。Xotic AC-Boosterが飽和してしまうのだ。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
両面テープを剥がして順番を変えてパラメータを変えて実験中の図

ノイズについては「Xotic RC-Booster+EBS MultiComp」については全く問題なし。事実上、ノイズはゼロ。しかしXotic AC-BoosterもONの状態でEBS MultiCompをONにすると残留ノイズが乗る。しかし大した量ではない。ライブなら暗騒音(会場雑音)に埋もれてしまう程度のものである。つまり、ノイズ・サプレッサーが必要になるほどでは無いと言うことである。

その他、色々と試していて、ふと気が付いて、DigiTech DigiDelayの「OUT 2」にKORG DT-7を繋いでみたらチューニング全然OK♪(下図)。DigiTech DigiDelayをMODモード(ディレイ音にコーラス・エフェクトが掛かる)とすると、ステレオ・ピンポン・ディレイじゃなくなるのでモノ・アウトにすることに決めたのだが、それで使わなくなった「OUT 2」はスルー音だからチューニングに用いても問題はないはずだったのだ(実際にOUT 2の出力をヘッドフォンでチェックしても変調はされていない)。
DigiTech DigiDelayの英文マニュアルには、MODモードでステレオ接続にするとコーラス効果が強調されると書いてあるが、それ程の効果がないことは確認済みなので、ほぼスルー音と言って良い
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
これで確定♪

このように配線すれば、本来の機器の途中に余計な要素が入り込まないわけだから音質的にも気分的にも大変に宜しい。但しKORG DT-7のミュート・スイッチは意味が無くなるのだが、ギターのボリュームを2弱ぐらいまで下げて、EBS MultiCompだけONにすると問題なくチューニングできることも確認。コンプレッサーは音量を一定にしようとするエフェクターだから、つまり信号が安定するのでKORG DT-7君が働きやすいからである。ギター側のボリュームが1〜2ならライブ・ステージ上で音を出しながらチューニングしても殆ど問題が無いのは当たり前。と言うわけで、これまた正解と快哉♪

かくして仮組みをして久々にバンドの練習に持って行って取り敢えずの実地テストをしてみた結果は以下の通り(繋いだギターアンプは(他にはMarshallしかなかったので仕方なくJC-120 )。
  • 常時ONのXotic RC-BoosterとDigiTech DigiDelayの組合せで、JC-120だと言うのに、ちゃんとクランチーなサウンドが作れることを確認
  • EBS MultiCompを加えるとリードはバッチリだが思ったよりもハイが暴れる(後述)
  • Xotic AC-Boosterはトーン(トレブル)の調整(若干、絞る)でバッチリのオーバードライブが得られる
  • リード・パートでEBS MultiCompを加えると、Xotic RC-Boosterだけの時と同じく、ハイがきつくなる(同じく、後述)が、ゲイン(レベル)ブーストについてはバッチリ

この「ハイの暴れ」は、EBS MultiCompのモード切替をTUBESIM固定にしていたのが原因だったと家に帰ってから判った。ヘッドフォンでチェックすると、TUBESIMはかなり高域が暴れるのである。解決策は簡単でMB(マルチ・バンド)モードにすれば良い。これは次回の練習で確かめる。

もう一点。演奏中、ひとつの曲の中でON/OFFする可能性が一番高いのは、今回の配列変更によりEBS MultiCompとなったわけだが、4つのエフェクターを横一列に整然と並べるよりも、EBS MultiCompが手前に来るような配列の方が視覚的・感覚的に操作がしやすいことに気が付いた。そこで仮組みをバラして「心理学的考察【笑】」を反映して並べ替えたのが下の写真。わざと凸凹にしたわけである。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
こうするだけで心理的に踏みやすさが違う

また、全てのケーブル類は例によって例のごとくスティフナー(タイバンド)で結束して(抜けることがないように)まとめてあるわけだが、Samson AirLineのレシーバーからXotic RC-Boosterへ接続するパッチケーブルだけは、もしも何らかの理由でワイアレスが使えない場合に備えて、下の写真のように抜き差しが可能にしてある。
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
ワイアレスとワイアード両対応

なお、前々回までは100円ショップで購入した両面テープを使っていたのだが、剥がした後の糊残りの酷さに辟易して、まともな強力両面テープに全面変更した。接着強度は桁違いだし、剥がすときはコツが要るが、剥がしてしまえば糊残りは皆無だから作業効率がまるで違うのである。と言うわけで、100円ショップは良いもの(例えばスティフナー)と駄目なものを峻別しましょー。

かくして「dpGuitarSystem2 VER. 9.0」が完成した。実際の使い勝手、サウンドなどはライブまでの2回のスタジオ練習でチェックである。もしもそれで納得できなければ、最近、うちからバスで往復できる千歳烏山のバス停前にある(ことを発見した)練習スタジオで細かいパラメータを詰めればよい♪(←病気)
おまけ写真 その1
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
例によっての趣味の抜き版写真である(^^;;
おまけ写真 その2
ペダルボード - エフェクター - dpGuitarSystem
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