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と言うわけで早速改造に取り掛かる。すっぴん状態でスタジオで弾いているので改造&調整箇所は明確に把握しているから話は早いし作業も早い。一応、項目をまとめておくと以下の通り。 |
- エンドピンをダブルにする(実施済み)
- ピックアップ交換(GM8Rからの移植+α:本文参照)
- オリジナル=2ボリューム、1トーン=を、1ボリュームにする
- ボリュームポットはSonicのフルアップポットに交換する
- ピックアップ切り替えのトグルスイッチの位置が不適切なのでオリジナルのフロントピックアップ用ボリュームの位置に移動する
- 開いた穴(2箇所)は適切な部材で埋める
- ナットの角が角張っているのでサンドペーパーで角を落とす
- ヘッドに金箔のドラゴンステッカーを貼る
- キャビティ・カバーに毒林檎ステッカーを貼る
- 指板をレモン・オイルで綺麗にする
- ボディをジョンソンプレッジで綺麗にする
- 弦をD'Addarioの筆者オリジナルセット(0095, 012, 017, 030, 042, 052)に張り替える
- オクターブチューニングと弦高調整を行う
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かくして、まずはPeavey HP EXP Tiger Eyeからピックアップとポットとトグルスイッチを全て外してしまう。外したパーツは全て不要品だが場所を取らないので、それ専用のボックス(実はその昔に買って今は全く使わないBOSSのエフェクターケース=BCB-6)に放り込んで庭の納屋に仕舞ってしまう。 |
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不要部品を全て取り外した状態。ピックアップ・キャビティ内もちゃんと導電塗装が施されているのが判る
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空っぽのキャビティ。キャビティの左上から飛び出しているのはブリッジ・アース=いわゆる弦アースの配線
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でだ。リアのピックアップはGM8Rから外した「DiMarzio DP100 Super Distortion」を移植すればよいわけだが、フロントのEMGが気に入らないので、ちょっと前に注文して入手済みの「DiMarzio DP219 D Activator Neck」を取り付ける。これは「アクティブ・ピックアップのようなパッシブ・ピックアップ」なんだそうだが、筆者がこれをチョイスしたのは「出力がでかく、ハイ上がりの特性だから」である。出力が大きくないとDP100とバランスが取れないし、フロントピックアップがオリジナルのLes Paulのようにもこもこしているのは大嫌いだからである。 |
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DiMarzio DP219 D Activator Neck
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例によって弦の引っ掛かり防止対策を施す。詳しくは右下をクリック
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配線は超シンプルな1ボリューム。トーンを絞ることなど絶対にないのだからトーンは不要なのだ。DP100もDP219も4芯配線だが、2芯配線の状態にして結線する。Sonicのポットはアース端子が独立しているのでポットの背面にハンダを盛り上げる必要がないのがとっても◎。 |
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Seymour Duncanのサイトの配線図を参考にした実体配線図。参考資料ではトーンポット付きだが不要なので1ボリュームだけのシンプルな構成に変更。なお、実際にはピックアップは両方とも4芯配線なので、その始末があるから上の図ほどシンプルではない
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配線は単純だし、慣れた作業なのであっと言う間に完成。開いた穴の部分は精神衛生上の観点からアルミ箔でシールド。効果の程は不明だがノイズは無い。ピックアップがハムバッカーだから正しく結線していればノイズに悩む恐れは元々無いからである。 |
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配線完了。スッカスカになるのは仕方がない。開いた穴の裏は気安め的にアルミホイルで塞ぎ、テープで固定してある
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Sonicのフルアップポットに交換♪ 配線材はベルデン
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かくして配線=電気部品=関係が完成したのが下の状態。バッチリ♪ |
DiMarzio本体とエスカッションの隙間をスポンジで埋めて、ピックアップがぐらぐらしないように工夫してあるのはいつものこと。 |
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Front:
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DP219 |
D Activator Neck |
(写真:右) |
Rear:
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DP100 |
SuperDistortion |
(写真:左) |
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ボリュームと、改造=変更後のトグルスイッチの位置関係はバッチリである。ちなみにトップハット型のボリューム・ノブはGibson純正品。トグルスイッチもGibson純正品。特に意味はない。いずれも手持ち在庫。 |
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トグルスイッチの位置を変更し、穴塞ぎはボディカラーと違和感のないシックなパーツを用いた。左は家具用の飾り釘。右は真鍮のワッシャーの上に革ジャンの予備ボタンを貼り付けたもの
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あとは見た目の変更。まずは上の写真の通りの「穴塞ぎ」。続いてはヘッド。 |
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金沢の土産物屋で購入した金箔の龍のシールを貼った状態。ちなみにマシンヘッドは最初からグローバー・ロトマティック。クリックすると拡大
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これにて完全に完成♪ 後は使い込むだけ慣れるだけ弾くだけ練習するだけ。ところで。このPeavey HP EXP Tiger Eyeは、なな何と24フレット仕様。そう言えば、だからフロントとリアのピックアップの間隔が狭く感じるのだな。そして、ネックの裏は斜めカットの理想的なヒールカットになっており、ハイポジションは恐ろしく弾きやすい。改造後のLes PaulやGM8Rなんか比べものにならない。やっぱ基本設計は大事である(当たり前だ)。 |
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ハイポジションの演奏性を高める合理的なヒールカット
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もうひとつの特徴は何故か弦が裏通しであること。テールピースを見ると裏通しをしなくても良い構造にはなっている。弦によってテンションを変えたい場合は特定の弦だけ表通しなんてことも出来るわけだ。裏通しを採用したのは恐らくボディへの振動伝達を高めたいからであろう。ボディに耳を当てて弾くと、確かに鳴りがとても良いし、生音のサステインも充分なのが分かる。 |
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誇らしげにプリントされた「Handcrafted in Korea」とシリアルナンバー
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ヘッド裏には写真の通りのプリント。中国製とは大違いの仕上げの保証であることだけは間違いない。実際、フレットの端の処理なども完璧。と言うわけで、とにかく良い買い物である♪ |
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追記@2008.11.28[金]:その後の使用で気になる箇所が出てきたので微修正。ひとつは低音弦の特定のハイポジションでのフレットとの干渉(ビビり音)。もうひとつは2弦の高さの問題。 |
まず4弦と5弦のビビり音はフレットの問題なので油性フェルトペンでマーキングをしてからガムテープでマスキング。そして#1000のサンドペーパーで修正して#2000で仕上げをして完了。間違っても削りすぎないことが肝要。 |
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ビビる部分をマーキング。ビブラート&チョーキングの関係で幅が広くなる
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もうひとつは2弦の高さ。弦高を1弦を基準に下げたら2弦でビビリが出る……と言う場合、Gibson Tune-O-Matic Bridge方式だと各弦ごとの弦高を変えられないので困ったことになるのだが、ふと思い付いて調整方法を発案。 |
簡単に書くと、東急ハンズで購入した厚さ=0.3mmの真鍮板をブリッジの幅に切り、長さを1cmほどにして、これをV字とコの字の中間ぐらいに曲げて、まるで差し歯のように2弦のブリッジ(の駒)に被せて瞬間接着剤で固定してしまうのである。後はヤスリで上面を水平の平面に加工し、目立てヤスリで溝切りをすれば良いというわけ。おおよその雰囲気は写真参照。 |
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