2004.09.21[火]
SG
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335
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Strato
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GM8R
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Oldies
■ Ornetts GM8R(GLD) その5 さらに配線変更+α
廃材を利用して筆者が作ったガーデン用テーブルの上に置いての屋外撮影
引っ越した
。と言う話とは全然関係なく、GM8R(GLD) Chinchilla君のピックアップの配線とスイッチ周りを更に変更してしまった(のは引越の直前)。
整然と並んでいるミニスイッチ群。ちなみに上の写真の状態だとブリッジ側ピックアップのノーマル・サウンドになる
何をどう、さらに改造したかと言うと、要するに……
ネック側のハイパスコンデンサーのON/OFFを可能にする
だったら、ついでにブリッジ側にも同じ事をする
そのためのミニスイッチを二つ、増設する
と言うことなのだ。と言うのも……
Les Paulライクなハムバッカーにハイパスコンデンサーを組み合わせると、ボリュームを絞った時のサウンドがシャッキリして超便利
しかし、そのハムバッカーをタップしてシングルコイル状態にした時にハイパスコンデンサーがあるとシャッキリし過ぎになる(テレキャスターを通り越したハイ上がりになる)
ネック側にハイパスコンデンサーを噛ませた場合に、ブリッジ側にも噛ませたくなることがある
以上のニーズの全部を叶えるためには配線改造&スイッチ増設が必要になるのだ。ちなみに、これと同じ配線改造はどこでも見たことがないから多分、筆者オリジナルだろう。なお、改造後のピックアップとスイッチの組合せバリエーションは次のようなものになる。
No.
ピックアップ
ブリッジ側
タップ
ネック側
ハイパス
コンデンサー
ブリッジ側
ハイパス
コンデンサー
備考
1
ネック側
ノーマル
OFF
△
2
シングル
◎
3
パラレル
△
4
ノーマル
ON
◎
5
シングル
×
6
パラレル
◎
7
ネック側
+
ブリッジ側
ノーマル
OFF
OFF
◎
8
シングル
9
パラレル
10
ノーマル
ON
OFF
△
11
シングル
12
パラレル
△
13
ノーマル
OFF
ON
14
シングル
15
パラレル
16
ノーマル
ON
ON
17
シングル
18
パラレル
19
ブリッジ側
OFF
◎
20
ON
△
◎:使えるサウンド(常用) △:たまに使う ×:NG
無印:使わない or 未確認
本来、Les Paulタイプのピックアップのサウンド・バリエーションは3種類だが、筆者オリジナルの改造の結果、以上のように20通りの組合せが楽しめる【苦笑】。実際に使えるサウンドは確認済みで10通り。良く使うのは4〜5通り。なお、スイッチ操作は一見とても煩雑に見えるが演奏中でも自在に切り換え可能であることは確認済み。
もうひとつはブリッジの交換。これは明らかに
Ornettsの欠陥
への対策。ではOrnettsの欠陥とは何かというと……
ブリッジ・サドルの加工が悪く1弦がやたらめたらとすぐ切れる
(弦が乗っかる溝のエッジの仕上げ不良と言うこと)
同じく、ブリッジ・サドルの構造が悪く、1、2弦をハイポジションで思いっ切りチョーキングすると、ブリッジ・サドルが左右に動く(浮き上がる)
同じく、ブリッジ・サドルのRと指板のRが合っておらず(!!)、筆者の好みまで弦高を下げられない
(下げてしまうと音切れ or ビビリが発生する)
ブリッジの材質の関係からなのか、サウンドが全体にキンキンしている感じがする
これではエレキ・ギターとしては落第。使えない。そこで手持ちのGibson純正ブラック・クローム仕様の「Tune-O-Matic」ブリッジに交換してみた。取り付けネジ(≒スタッド・ボルト)は見た目も構造も全く違うのだが幸いにしてサイズはぴったし適合。なのでOrnettsのスタッドボルトに「Tune-O-Matic」を取り付けて装着。この結果……
弦を受ける溝は筆者が自分で削ったので弦が切れる心配はなくなった
(新品の部品としてのブリッジには溝加工はされていないのが普通)
チョーキング時のブリッジ・サドルの浮きや揺れは皆無となった
弦高は目一杯下げても音切れやビビリは一切無くなった
サウンドの変化はスタジオで確認するまで不明だが生音は明らかに落ち着いた感じになった
と言うわけで、バッチリである。Ornettsは素性は良いが改良の余地は大ありと言うことである。
そして最後はお庭で撮影した特大写真である。陽光の関係でヘッドから外した「超かっちょ悪いOrnettsのロゴプレート」を外した後の穴が妙にはっきり判るのだけが気に入らないが仕方がない【苦笑】。
でっかい写真。ブロードバンド必須【苦笑】