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Gibson SG Special - DoromPATIO
■ Ornetts GM8R(GLD) その17 レバースイッチに変更 (2) 配線考察編
2007.07.03[火]
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
Position 1
Position 2
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
Position 3
Position 4
Xotic 4-Way Switchの4つのポジション

前ページの通り、木工作業はバッチリ決まったが、問題はワイアリング=配線である。そもそもそもそも「このレバー・スイッチはちゃんとGM8Rで使えるのか?」と言うことである(再び書くが、あくまで確かめる前に購入する筆者が悪い)。となれば、あらためてググるしかない。Googleで調べまくるのである。その結果、まず、Fender純正の実体配線図は見つかったのだが、そのままでは滅茶滅茶、都合が悪いことが判明。何故ならば、その「Fenderの正規の実体配線図(筆者が購入したXotic製と全く同じ機能・機構のFender純正品のレバースイッチに付属する配線図をスキャンしたもの)」では、レバースイッチの動作は下記のようになっているからである。
  • Position 1 = リア(単独)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = フロント(単独)
  • Position 4 = フロント + リア(Series=直列)
これじゃ使いにくくてどうしようもない。何故ならばテレキャスターの標準状態は下記なのである。
  • Position 1 = フロント(単独)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = リア(単独)
「Position 1」はレバーをネック方向に倒した状態、「Position 3」はレバーをブリッジ側に倒した状態。これ、FenderだGibsonだに関わらず、全てのエレキギターの業界標準=デファクト・スタンダード。ところが「Fenderの正規の4-Way配線」だと、それが真逆になるし、二つのミックス・ポジション(パラレル=並列とシリーズ=直列)はノーマルのポジションを挟むように交互に並ぶのである。仮にこの配線のまま180度ひっくり返したとしても、一番手前は直列のミックスポジションであり、変なことに変わりはない。とにかく、こんな配列は使いにくい以外の何者でもない。

そこでさらに複合検索を駆使して「Fender 4-Way switch」で探しまくること暫し。とうとう、とあるBlogで思った通りの実体配線図を見付けた。そのポジションの配列は下記の通りである。
  • Position 1 = フロント(単独)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = フロント + リア(Series=直列)
  • Position 4 = リア(単独)
これなら、殆どの場合は「Position 1(フロント=ネック・ピックアップ=主としてバッキング」と「Posithion 4(リア=ブリッジ・ピックアップ=主としてハードロックのバッキングとリード)」で済むし、滅多に使わないミックス・ポジションは中の二つだから使用頻度的にもOKなのである
ライブ演奏中などにピックアップを一瞬で切り替える場合、よく使う選択枝は両端にないと困るのだ。両端にあればガチャンと大胆に切り替えればいいからである。これに対して、中央のポジションはガチャンではなく、スイッチの感触を確かめながら操作するから一瞬の切り替えには向かないのだ。これ、ギタリストなら判るでありましょう

残る問題は、元々は「2個のシングル・コイル・ピックアップ搭載であるテレキャスター用のカスタム配線」を「2個のハムバッキング・ピックアップ搭載のGM8R」に付ける意味があるのか?(≒問題は起きないのか?)と言うこと。しかし、更に色々調べると、このスイッチは元々はテレのThinline用パーツらしい。Thinlineのピックアップはハムバッカーである。また、Seymour Duncanのサイトのテレキャスター用の4-Way Switchを使った場合の実体配線図ではピックアップはハムバッカーになっている。だったら問題は全くないのである。但し、Seymour Duncanの実体配線図もポジションの順番は(律儀なことに)Fenderと同じだから、そのままでは使えない。配線そのものは某Blog方式で行くわけである。なお、それでも駄目な場合は仕方がないから3-Wayか5-Wayの普通のスイッチを買うしかないが、レバースイッチは大した値段じゃないんだから良しとしよう【爆】。
上記のサイトでは何故かスイッチの所に3-Wayと書いてあるが誤植である

次は配線=半田付け作業である。だが、その前に(半ば意図的にここまで触れなかった)この「4-Way Switch」の「肝=狙い」である「フロント + リア(Series=直列)」について一応は触れておこう。これはオリジナルのテレキャスターのような(昔のパワーのない)シングル・コイル・ピックアップ=2個搭載のギターの場合に、フロントとリアのピックアップを直列接続することによって「擬似ハンバッカー」を作り出し、ファットで出力の高い(≒20%アップ)状態を選べると言うものである。但し二つのピックアップが離れているから単品のハムバッカーとはまるで違ったサウンドになる(音色的にはミックスポジションに似ている)。しかしGM8Rのように最初からハンバッカーが2個の場合はシングル・コイル・ピックアップ=4個の直列になる。この「異常にハイ・インピーダンス」で「滅茶滅茶高出力」の状態が使い物になるのか?と言う問題がある。

問題はさらにもうひとつある。これまでのGM8Rのフロント・ピックアップの「DiMarzioデュアルサウンド配線」(と、その6Pスイッチ)をどうするか?である。

前者(2個のハンバッカーの直列状態)に意味があるかどうかは音出しをしてみなければ判らない。後者=DiMarzioデュアルサウンド=は筆者の判断による。4-Way Switchと「DiMarzioデュアルサウンド配線」は矛盾せず、6Pスイッチを残せば、そのまま両立する。しかし、色々と考えた末(←実際には数秒【爆】)今回の配線加工を機会に、「DiMarzioデュアルサウンド配線」を(少なくとも一端は)完全に外してしまうことに決めた。

理由はある。「DiMarzioデュアルサウンド配線」で得られるフロント・ピックアップのパラレル接続による「割りとシャキーンとしたハイ上がりで多少は出力が減じたハムバッカー・サウンド」と、もうひとつの選択枝である「EMGをタップしたシングル・コイル・サウンド」は一人で弾いているときは、それなりに良い音なのだが、バンド演奏で使うと(まるでデジタル・マルチ・エフェクターのように)腰が無くて引っ込んじゃうので、結局、使えない=使わないからである(推測するに、パラレル接続やタップによって、本来のハムバッカーの持ち味である中低域が失われるからであろう)。また、6Pスイッチの配線にかなり細めの安い配線材を使っているせいなのか、フロント・ピックアップのサウンドがノーマル状態でも少しキンキンしていると言うか細いというかってな潜在的問題もある。ここから先は「DiMarzioデュアルサウンド配線」を、ちゃんとした配線材でやり直して、4-Way Switchと両立させる」か「DiMarzioデュアルサウンド配線」をばっさりと諦める」かの「二者択一」になるのだが、以上書いた通り「DiMarzioデュアルサウンド」には期待したほどのメリットがないわけだし、6Pスイッチの再配線は非常に面倒なのでやめた【きっぱり】。
※附記:もうひとつ。最新状態のdpGuitarSystem2はかなりハイがしっかり出るのでGM8R側でハイ上がりにすると必要以上にギャンギャン(キャンキャン)したサウンドになっちゃうと言うこともある。

以上の方針が決まったら後は半田付けをするだけである。まずは既存の配線を全て外してしまう。将来のことも考えて、外したパーツ(トグルスイッチと6Pスイッチ)の端子部分は全てハンダ吸い取り用の編み線でハンダを綺麗に吸い取ってから仕舞い込む。EMGのフロント・ピックアップからの配線は4芯配線からノーマルの2芯配線に処理し直す(下の写真)。
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フロント・ピックアップを2芯配線に戻す。この写真は途中の状態で、実際には白と黒の配線を絶縁してまとめる必要がある。赤はホット(アウトプット)。上がコールド(と言うかアース)
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
プレハンダ処理作業。右は熱を逃すアルミのクリップ

次に、6Pスイッチを外して穴埋めにカフスボタンを付けた部分、及び、4-Way Switchを取り付けるためにごっそりとザグった部分をアルミ箔で覆う(木工作業他は前ページ参照)。念の為に他のカフスボタンの部分もアルミホイルで覆い直す。以上いずれも、GM8Rオリジナルの、せっかくの(ノイズ対策のための)導電塗装が剥げちゃった(「剥がしちゃった」が正しい【爆】)から行う作業である。後は某Blogで入手した実体配線図通りに配線=半田付けをするだけである。
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
導電塗装が剥げた部分はアルミ箔でカバー。右の小さい穴二つもこの後ちゃんと覆った

ところで、世の中には「配線材マニア」と言う人々が存在する。また、巷のギター工房などでは「ベルデンだモンスターケーブルだウエスタン・エレクトリックだハンダは銀入りだ」と喧伝している。しかし、この手のケーブルやハンダは「筆者の価値観では法外」という値段。だから、以前にホームセンターで入手した太めのカラーワイア(白、黒、赤、緑、青、黄など撚り線が1mぐらいずつ入っているパック)を使う(これでも以前の配線材に比べれば、かなり太い)。プロのギタリストのインタビューでも滅茶苦茶気にするタイプ(代表例:エリック・ジョンション)と全然気にしないタイプが居るぐらいだから、気にするか気にしないかを自分で決めちゃえば悩まなくて済むのだ、この手のことは。つまり気にしない気にしない拘れば切りがないってことである。
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配線途中の図
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太い(が普通ぅ〜の安い)ケーブルで丁寧に半田付けする
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スティフナーとプラスティック・テープで綺麗にまとめて完成♪

配線が一通り済んだところで、ZOOM 707II GUITARに繋いで動作を確認する。運が悪いとレバーの動作方向が逆になるから確認は大事である。結果は正解(テスターで確かめずに作業をしているので、正解の確率は1/2【笑】)。ちゃんと動作方向は合っているし、4つのポジションはそれぞれ、ちゃんと正しく動作する。

では、実際問題としてサウンドはどうなのか? これが、何か変なのである。フロント・ピックアップのサウンドがノーマル状態よりも妙に固いのである。確かに、基本的にはレバースイッチの切り替え通りのサウンドにはなる。しかし、これまでとはフロント・ピックアップのニュアンスが明らかに違うのだ。そこで、例によってドライバーの先端で、4つのポジションそれぞれで動作しているピックアップを確認してみたのだが(ポールピースを叩けばよい)直ちに、フロント・ピックアップの音が変わった理由がわかった。なんと、フロント・オンリーの筈のPosithion 1でもリア・ピックアップが通電しているのだ。なんなんだこりゃ? つまりこうなるのである。
  • Position 1 = フロント + リア(僅かに混ざる)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = フロント + リア(Series=直列)
  • Position 4 = リア(単独)

そこで、あらためて「Fender純正方式」「Seymour Duncan方式」「某Blogの配方式」の実体配線図をじっくりと眺めてみると、いずれも、非常ぉ〜に変則的な配線であることが判る。こうなると、訳が判らないので、あらためてググって見ると「(Fender Telecaster 4-Way Wiringは)妙な配線である」という記述が散見される。もしもこのままだとどうなるか? 最大の問題はフロント・ピックアップで純粋なGibson系の甘くて太い音が出ないと言うことである。また、この時点の配線は一ヶ所だけ配線作業を省略していた(後述)ので、Posithion 1(フロント)とPosition 4(リア・ピックアップ)の時にノイズが乗る(弦に触れていれば止まるが、開放弦の時はブリッジとテールピースの間の弦に触れなければ「ジー。。。」と言う音がかなり大きくはっきりと聞こえると言う問題もある。

その後、検証のために「Fender純正方式」と「某Blog」それぞれの4-Way配線をためしてみたが、いずれの場合も「ジー。。。」と言うノイズは乗る(ミックス・ポジションでは起きない)。妙な配線だから起きるのか、ハムバッカー用だから起きるのか、いや、配線の一ヶ所を省略していたのがいけないのだ(後述)。

それはさて置き、以上を踏まえると、今後の選択枝は4つある。
  1. このままで行く → なんとも微妙(ノイズ対策をするのが前提)
  2. 4-Wayレバー・スイッチのオリジナル配線を自分で考える
  3. 3-Wayレバー・スイッチを購入する
  4. 5-Wayレバー・スイッチを購入する
3-Wayレバー・スイッチと5-Wayレバー・スイッチのカスタム配線はインターネット上に幾らでも実体配線図があるのだが、4-Wayは今回試した変則ワイアリングしか例がない。なお、本当はこれ以外に「SuperSwitch」と言う選択枝もある(後述)

4つのどれを選ぶか? レバー・スイッチの買い換えは安価とは言え余計な出費だし、買ったばかりのXoticの4-Wayレバー・スイッチがいきなりゴミになる。だったら、まずは取り敢えず試行錯誤して実用的な配線を考え出した方が良い。と言うわけで、最近流行の「脳トレ」より遙かに実用的な頭の体操をすることにした。そもそも、これまで筆者はストラト系のレバースイッチの配線がどうなっているのかについては、さっぱり判らなかったのだが、この「衝動買いから派生した脳トレ」のお陰で、基本構造だけは理解することが出来た。

しかし、基本は判ってもそれ以上のことは筆者の電気的知識の限界を超えるので、結局は下記のオーソドックスな状態に(取り敢えずは)落ち着いた。
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4-Wayスイッチを無理矢理生かす普通の配線【爆】

その動作は下記のようになる。
  • Position 1 = フロント(完全に単独)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = フロント + リア(Parallel=並列)つまり「同上【爆】」
  • Position 4 = リア(完全に単独)
つまりこれ、要するに「Xotic 4-Way Switchを無理矢理使うことが第1の目的」であり「第2の目的は最も普通の3ポジション切り替えとして動作すること」なので何の参考にもならないものなのである【苦笑】。なのだから、ミックス・ポジションが2ヶ所というのは変だが仕方がない。

と言うわけで配線をやり直した。レバー・スイッチの構造=動作原理を理解するためにハンダを付けたり外したりを繰り返したのでハンダ吸い取り用の網線は全部使い切ってしまった【爆】。
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レバースイッチがハンダの付け外して汚くなってしまった【涙】
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綺麗にまとめて出来上がり

この状態は可もなく不可もなく全く普通ぅ〜のGibson Les Paul系のサウンドである(当たり前だ)。しかも、4つのポジションの中央の二つは全く同じミックス・ポジションである。う〜〜む、つまらない【爆】(←本音)。

具体的に何がどう「つまらない」か? 要するにGM8RはLes Paulではないのだから、一番普通のLes Paulと同じ状態じゃつまらないと言うことである。そもそもGM8RはLes Paulではないし、筆者はLes Paulを持っているのだ。また、GM8RはLes Paulより遙かにボディが薄く、重量も軽いので、Les Paulと同じ配線をしたところで(類似したサウンドにはなるが)Les Paulと全く同じサウンドにはならないのだ。当たり前だ。だったら別の選択枝もあるだろう。そうすればつまらなくないわけである【笑】。別の書き方をすれば、GM8RはGM8RであってLes Paulではない(デザイン的にはPRSである)。だからGM8RはGM8Rとしてのサウンドを目指せばよいと言うことになるわけである。

と言うわけで「つまらない」となると新たな選択枝は二つである。
  1. このままノーマルで行く(とってもつまらない【爆】)
  2. Fender方式4-Wayワイアリングを再度、試してみる
補足すれば、先ほどのワイアリングは省略形だったのでノイズが乗っているわけだし、他のポジションでのサウンドも多少は違う可能性があるからである。

と言うわけで、話をFender方式の4-Wayワイアリングに戻す。まずはあらためて、Seymour Duncanのハムバッカーでの4-Wayスイッチ・ワイアリング・ダイアグラムをチェック。注目すべきはフロント・ピックアップ(見た目はテレキャスターのクロームメッキのカバーが被さったシングルコイルと同じだが、中身はハムバッカー)から出ている緑のワイア(コールド)とグレーのワイア(裸線=アース)である。
某Blog方式は配列はベストだがSeymour Duncanのネームバリューを採った筆者【爆】

つまり、通常ならまとめてしまう4芯式のハムバッカーのアース線=2本=を別々に配線するのである。これは明らかにノイズ対策であろう。先ほどは面倒だったのでそれを省略したからノイズが乗ったに違いないのである。つまり、さっきはちゃんとした実験ではなかったと言うことでもある【苦笑】。
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Fender式の4-Wayスイッチ・ワイアリングをハムバッカーで実現するには、アース線を分ける必要がある。赤はホット、緑はコールド、中央は裸線(アース)。普通はコールドとアースはまとめてしまう。つまり4芯配線は実際には5本のワイアがあるのである

次の問題はSeymour Duncanのワイアリング・ダイアグラム(実体配線図)はFender方式と同じく「リア ⇔ ミックス(並列) ⇔ フロント ⇔ ミックス(直列)」だと言うこと。勿論、フロントは20%ほどリアが混ざった状態だが、それはさて置き、レバーを動かす方向と実際のピックアップの配置が逆なんだから、幾らなんでもこのままでは使えない。そこで作図し直すと下記のようになる。と言っても、単純にフロント・ピックアップとリア・ピックアップを入れ替えただけの話である【苦笑】。
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オリジナル配線とは言えないが多少は違うからオリジナル? 但し、後述の通り、このまま配線するとポジションが反対になるので注意

と言うわけで、作図通りに配線して音出しをしてみたら見事に向きが逆だった【爆】。仕方がないから「Xotic 4-Wayスイッチ」そのものを180度回転させて取り付け直す【爆】。ハンダのやり直しは(どうしても届かない部分以外は)そのまま。その理由は単純に面倒だったから【苦笑】。この結果、一部のワイアリングに(主として長さの点で)若干の無理が生じたが何とかまとめてしまった。
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とにかく完成だ(^^;;
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想定外の取り回しが目立つが気にしない気にしない【苦笑】

新しい配線の結果はこうなる。
  • Position 1 = フロント
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = リア
  • Position 4 = フロント + リア(Series=直列)

実に不思議なのだが、フロント・ピックアップとリア・ピックアップを入れ替えても、Position 1 = フロント・ピックアップにリアが混ざり、Position 3 = リア・ピックアップにはフロントは混ざらない。つまり、正確には下記のようになる。何でだ?(電気工学的な知識のない筆者には理由はさっぱり判らない)
  • Position 1 = フロント(リアが僅かに混ざる)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列)
  • Position 3 = リア(完全に単独)
  • Position 4 = フロント + リア(Series=直列)

まぁいい。配線はいつでも変えられるし、レバースイッチもいつでも取り替えられる。レバースイッチには「3-Way」「5-Way」「SuperSwitch」があり、「SuperSwitch」なら、およそどんな配線でも可能になる(タップ、アウトフェイズ、並列、直列などなど)。そう言う楽しみは先に取っておこう。

でだ。今の段階では、この新しいサウンドはGM8R → ZOOM 707II GUITAR → dpGuitarSystem2 → ヘッドフォンで確かめただけだが、フロントにリアが混ざることを含めて結構、使えそうである。

何がどう使えそうかと言うと、ざっと以下の理由による。
  • 一般的にノーマルのハムバッカー・ピックアップのフロントのボリュームを絞ると音量が下がるのと同時に高域が丸くなってシャキッとしたカッティングには向かない。だから以前はテレキャスターと同じハイパス・コンデンサーを噛ましてあった(Les Paulは今でも噛ませたままである)
    ※最近、ストラト使いの方が遙かに多いのも基本的には同じ理由だと思われる
  • ところが、今回の配線ではフロント・ピックアップに少々のリア・ピックアップのサウンドが混ざっているのでボリュームを絞ったときの高域の丸まりが少ない
  • 純粋にノーマルのLes Paulのようなボリュームを絞ったときの丸まった高域が好みの場合は別だが、筆者はそうではないので、このことは正に好都合である(筆者は「JAZZY」なトーンは特に必要としない)
  • 肝である「ミックスポジションのシリーズ接続」は謳い文句通りに太くてラウドである。これ、Charのソロのサウンドに似ている(Charは4-Wayを使っているという噂があるが否定する意見もある)
    ※蛇足だが、Charは(Jimmy Pageと同じく)非常に珍しくミックスポジションをよく使う数少ないギタリストの一人だと思う
  • ついでに書けば「気絶するほど悩ましい」の最初のスタジオ盤を良く聴くと、ソロはミックスポジションのサウンド。もしかしたらシリーズ接続かも
  • 「気絶するほど悩ましい」を演奏する場合、ソロだけをミックスポジションのシリーズ接続(Position 4)に切り替えることに決めておけば、いちいちエフェクターでブーストする必要はない。これは便利である(実は新バンドのレパートリーである【笑】)
  • リア・ピックアップはノーマルと変わらないのでハードロックの5度刻みなどについては全く今まで通りのサウンドが得られる。これは極めて重要。これが無ければハムバッカー・ピックアップ付きのギターを使う意味がない
  • フロント・ピックアップに話を戻すと、フルテンの時は5弦と6弦=つまり低音部についてはノーマルのフロント・ピックアップのサウンドと非常に近いが、1弦、2弦となると明らかに固めになる
  • これを許容するかしないかであるが、毎度毎度「哀愁のヨーロッパ」を演るわけじゃないし【笑】、ライブなどでの音の通りは間違いなく良くなるから良しとしよう
  • これ以上は実際に音出しをして、さらにライブで使ってみなければ何とも言えない
  • ポジションの配列は某Blog方式の方が合理的だから、それを改良した下図の配線に変更する可能性もある

*参考
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
某Blogの配線図を参考に一部の手直しをしたワイアリング・ダイアグラム。ポジションは下記のようになる
  • Position 1 = フロント(+ 少々リアが混ざる)
  • Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列:ノーマルと同じ)
  • Position 3 = フロント + リア(Series=直列)
  • Position 4 = リア(単独:ノーマルと同じ)
この配線は試していないので動作保証できません

蛇足その1:今回、GM8Rに取り付けた「4-Way Switch」と基本的には同じ考え方のアイデア商品(アイデア回路)を友人の国産ストラトに取り付けた。ストラトのように元々のピックアップ出力が低いギターには最適の改造であることを確認した次第。詳しくはこちら

蛇足その2:新刊は買わない。文庫本を105円でBOOK・OFFで買う。これが筆者の読書スタイルだが、唯一の例外がギター&エフェクター関連のムックと言うかマニュアル本の類(たぐい)。特にギターの改造の場合は素人考えで滅茶苦茶にしたら取り返しが付かないので基本を押さえると言う意味での必読書である。
Ornetts GM8R(GLD) - DoromPATIO
筆者愛蔵のあんちょこ集。特に気に入っているのが一番手前の魔法のギター・サウンド・メイク。アメリカ人執筆なので視点が違うのがよいのだ
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