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これで落ち着いた……筈【苦笑】 クリックすると拡大
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(ここまでのワイアリング=配線=の工作の話はちょっと置いといて)最近のスタジオでのGM8R(とdpGuitarSystem2 Ver. 8.0との組合せ)のサウンドを冷静客観的に評価すると「比較的、高域が強め=きつめ」である。高域がきついからと言って中域や低域が薄いわけではなく、結果としてバンド・サウンドの中で必要な時にしっかりと前に出るサウンドを目指しているからである。しかし、時として、あるいは曲想によっては、高域を大人しめにしたくなることがないわけではない。しかししかし、このような場合に、現在のGM8Rにはトーン・ポットが無いからエフェクターかギターアンプで調整するしかない。これはとっても不便なことであるし、ライブ・ステージを想定すると実用性に欠ける。 |
もうひとつ。何かのメディアで小耳に挟んだ情報として「最近はジェフ・ベックなんかもギターのトーンはハイを抑え気味にして、ギターアンプの方でトレブルを上げるんだよ。その方が音が太くなるから」ってのがある。何となく頷ける話ではある。なので、前ページの配線=Seymour Duncan方式のフロント・ピックアップとリア・ピックアップの入れ換え版=を基本に、トーン・ポットを復活させるってのも「あり」かも知れない。そうすればGM8Rと色が合わないターコイズブルーのカフスボタンを使わなくても済むし【苦笑】。 |
参考 その1
Seymour Duncan方式の改変版にトーン・ポットを付けたバージョン。トーン・ポットのコンデンサーの配線はGibson方式(GM8Rの部品を使うため)
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- Position 1 = フロント(+ 少々リアが混ざる)
- Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列:ノーマルと同じ)
- Position 3 = リア(単独:ノーマルと同じ)
- Position 4 = フロント + リア(Series=直列)
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参考 その2
こちらはスイッチを180度ひっくり返したバージョン。アース線を追加
これを実験=実際に試すのはとても簡単である。トーン・ポットは当然のように余っているわけだし、半田付けも2ヶ所しかない。なのですぐにやってみた【爆】。 |
でだ。「これでお仕舞い」と納得すれば良かったのだが、上の作業が終わって一服しながら、ついつい「トーン・ポット」を検索キーワードにして「ググった(Googleで検索した)」のが間違いの元【爆】。「トーン・ポットをそのまま取り付けるとフルテンにしてもコンデンサーによる高域ロスが避けられないが、簡単な改造でそれを回避できる」という記事を見付けてしまったのである。更に悪いことには筆者の部品ケースにはトーン・ポットもボリューム・ポットも(その他の様々なポットやスイッチも)ゴロゴロしているのだ。つまり、この実験もすぐに出来ちゃうのである。と言うわけで、以下、写真参照。 |
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パーツ保存箱に仕舞い込まれていたGM8Rのオリジナルのボリューム・ポットである。このポットをボリューム・ポットとして使うことは今後も有り得ないので、トーン・ポットとして使うわけである。そう、ボリューム・ポットもトーン・ポットも配線のやり方が違うだけで、単体の中身は基本的に同じものなのだ
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上の写真の部分拡大。Aカーブの500KΩであると判る
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カバーへのラグ版のハンダを外してから、カバーを取り外す
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矢印の部分のカーボン被膜をカッターで削り取ってしまうのである
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削り取り作業完了。これでフルテン時にはコンデンサーがバイパスされる。……と言う理屈なのでボリューム・ポットに、この裏技は使えない。もしもそうしたらフルテンで音が出なくなってしまう
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カバーを付け直し、先ほどのトーン・ポットと取り替える。このコンデンサーは以前は筆者のLes Paulのブリッジ・ピックアップのトーン・ポットに付いていたもの(勿論、トーン・ポットも余っているがインチ・サイズなのでミリサイズのGM8Rの取り付け穴を一回り大きくしなければ取り付けられない)
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上の状態で完成とした翌日。やっぱりAA型(←両親ともA型)の筆者としては気持ちが悪いので、スイッチをひっくり返さなくてもちゃんと思った通りのピックアップ切り替えが出来るように半田付けをいちからやり直した【爆】。配線については、Seymour Duncan方式を基本に、筆者流を加味して新たに考え出した下の実体配線図の通りとした。 |
Seymour Duncan方式をベースに筆者流の改造改変をした最終型
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配線のとっ散らかりを解消してすっきり♪ クリックすると拡大
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と言うわけで、とにかく我がGM8R君は「2HB, 1V, 1T, 4-way Switching」になった。これで納得しよう。サウンドについてはスタジオで最終確認であるが「ZOOM 707II GUITAR → dpGuitarSystem2 → ヘッドフォン」によるチェックでは実によい感じである♪ |
なお、参考までに、ヘッドフォンチェックの段階での各ポジションのサウンドについて簡単に記しておこう。 |
- Position 1 = フロント(+ 少々リアが混ざる)
フロント・ピックアップに少々のリア・ピックアップが混ざったサウンドは、普通のGibson系のフロント・ピックアップの太くて甘い=場合によっては低音がややブーミーに感じるような=サウンドと違って、当然、それよりは固めのトーンであるが、ボリュームを少し絞ればカッティングに最適だし、フルテンなら太さと同時に音がぐっと前に出るトレブル(高域)を併せ持つのでソロに最適で筆者的には非常に使い易い。勿論、ハムバッカーの普通のフロント・ピックアップのサウンドじゃなくちゃ嫌だという人にはまるで向かないであろう(数ページ前には「ノーマルのフロント・ピックアップのサウンドが出ないのは困る」と書いたのは筆者だが【苦笑】)
- Position 2 = フロント + リア(Parallel=並列:ノーマルと同じ)
普通のGibson系のミックス・ポジションと同等なので筆者としては普段は殆ど使わない。ショートディレイを掛けてストレイキャッツみたいな曲にしか使えないからである。しかし、これを歪ませると実はJimmy Pageのサウンドになるのであるが
- Position 3 = リア(単独:ノーマルと同じ)
こちらはフロント・ピックアップが混ざるようなことはなく、リア・ピックアップ単独のサウンドだから特別、記すような内容はない
- Position 4 = フロント + リア(Series=直列)
通常のパラレル(=並列接続)のミックス・ポジションと比べるとラウドでファットだが高域は(恐らくは直流抵抗の関係で)丸まった感じになる。低域はかなり持ち上がった感じに聴こえる。なのでエフェクター(のゲイン)やギターアンプの設定を間違えると「グシャッ」としたサウンドになる可能性がある。しかしこのポジションに切り替えただけで音量感が上がるのはソロを取るときには実に便利である
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しかし、いずれにせよ、本当のところはスタジオで大きな音で鳴らさないと判らない。 |
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と言うわけで、4-Wayスイッチのワッシャーを口径の大きいものに変更
クリックすると拡大
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追記:完成から10日後、いつもの用賀PLUS-ONEスタジオでの新バンドの練習で新しいコントロール系を試したが、実に使い易く、また、誤操作=ポジションが勝手にセンター位置になること=が全く無いことを確認した♪ |
GM8R コントロール部分変遷史【笑】
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