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2009.07.17[金]
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■ その8 ナットのモディファイ
Peavey HP Signature Series EXP Tiger Eye
ん?

ギターという楽器は厳密にはチューニングが合わないのだそうな。理論的にも合わないし、構造上も合わないんだそうな。インターネットを色々調べたり、手元にあるギターのメンテの本などを読んでも、そうらしいのである。詳しい理屈は筆者の守備範囲外だが、例えば下記などがとても参考になる。
http://www.geocities.co.jp/MusicStar/7571/idx2.html#mokuji

筆者はこの人の書いたDVD付きのメンテブックを持っていて、大いに参考になるのだが、新品の弦を張った直後に厳密にオクターブ調整をしても、確かに何となくコードの鳴りに納得の行かない部分が(特に12フレットより上で)あると言う感じはある。これは、現有のPeavey HP EXPは勿論、以前のGM8R、前に色々と加工・改造・調整したフェンダー・Japanのストラト、GibsonのSG、友人のTOKAIのストラト、最近はお休み中の我がGibson Les Paulの全てで(程度の差こそあれ)感じることである。

筆者程度の「耳」の持ち主でもそうなのだから、音感の優れたプロミュージシャンの場合は大問題であろうし、その結果、凝り性 or 学究肌(あるいは神経質)なのであろうバジー・フェイトンは自分でバジー・フェイトン・チューニング・システム(B.F.T.S.)なるものを開発してしまったぐらいである。日本でもフジゲンのサークル・フレッティング・システム(C.F.S.)や、ミネハラ・チューニング・システム(MTS)、さらにアメリカのEARVANAなど、色々なアイデアや工夫や特許・実用新案の類があるようである。さらには同じ問題の解決のためにフレットが直線ではなく段差が付いたギターもあるし、ハイポジションだけそのようになっているギターをSTEVE VAIが使っているという記事を読んだことすらある。

さて。mixiのマイミクさんでギター・ネタで情報交換をしている某氏の日記にこれらの方式の一つ=前述のMTSに基づくサウンド・オフセット・スペーサー(S.O.S)なるものを装着したと言う記載があった。価格はたったの1,575円(税込み)。ナットに押し付けて弦で押さえ込むだけという超シンプル構造。効果はそれなりにあるとのこと。そりゃ面白い。

だが待てよと。紹介のサイトにはサウンド・オフセット・スペーサーの図面(GIF画像データ)が載っている。構造は単純。どー考えても自作できそうな雰囲気。寸法も書いてある。MTSには特許があるが、個人が真似して本人のために試すのは勝手である(商売にしてはいけませーん)。

なので、画像をダウンロードし、Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorを使って正確な寸法になるように縮小しトレースしてテンプレートを作成。それをプリント。問題は実際の工作だが、何かの素材から削り出すには電動リューターや高級且つ先の細い彫刻刀のようなものが必要になるので、単純に手持ちの1mm厚の硬質塩ビの板をカッターで切り出し、もう一枚のプレートに載せる構造とした。この2枚を(瞬間接着剤は効かないので)薄手の両面テープで貼り付ければ出来上がり。
Peavey HP Signature Series EXP Tiger Eye
こんな感じ

前述のサウンド・オフセット・スペーサー(S.O.S)のサイトを見て貰えば判るが、現物は1弦側に幅=0.5mmぐらいのオフセットがあるが、そんなものを切り出しても取れちゃうから省略。この辺は超ぉ〜アバウトとする。なんでならば、これまた前述の「ミュージシャンのための簡単なギター調整」に記載がある通り、そこまで厳密になったって、どうせ多少の狂いは生じるだろうし、筆者のPeavey HP EXPそのものの工作精度がそこまで高い筈がないし、最終的に筆者にとって「改造前より多少とも良くなればよい」だけのことだからである。

と言うわけで装着したのが下の写真。本物のサウンド・オフセット・スペーサーは弦で挟むだけだが、それじゃ弦交換の度に落っこちるので、両面テープで半固定してある。このパーツの高さはナットの溝の「底」とツライチである必要があるが、偶然にも塩ビ板=2枚と両面テープ=2枚でジャストだったことが写真で確認できる♪
Peavey HP Signature Series EXP Tiger Eye
偶然にも高さは理想的だった
Peavey HP Signature Series EXP Tiger Eye
反対側から見たところ

このあとは弦を張ってオクターブ調整をするわけだが、実は、そもそも、このナット調整用パーツを取り付けようと思った切っ掛けは前回のブリッジの改造後、オクターブ調整をしたらブリッジ・サドルの「調整範囲外になっちゃって困っちゃった事件」が発生。ひょっとすると、それを解消できるんじゃないかと言う気がしたからである。
オクターブ調整
下駄を履かせて無理矢理オクターブ調整していた状態

そして、その直感は正しかった。下の写真の通り、5弦と6弦の袴(下駄)は見事に必要無くなったのである。しぃかぁしぃ〜。今度は2弦が調整範囲外になった【苦笑】。なので、仕方がないから、今回作成のナット調整用パーツの余り材料を貼り付けて再調整して事なきを得た【爆】。いやはや、あちらを立てればこちらが立たずの典型みたいな話である。
オクターブ調整
改造してからオクターブ調整をし直したブリッジの状態

さて、この状態での鳴りや響きはどうなのか? そもそもハイポジションでの各フレットの音程はどうなのか? 結論から言うと、効果ははっきりと認められる。寸法的にいい加減であるにも関わらず効果があるのである。具体的に一番ビックリしたのは筆者が良く使う(DやEの)5弦と4弦でのパワーコード(いわゆる5度刻み)の響きが全く変わったこと。これは結構、劇的。勿論、良い方にである。また、12フレットから上の5弦、6弦の単音のイントネーションも良くなった。今まで何となく音程が曖昧だったような感じだったのが直ったのである。ことのついでにネック・ピックアップの低音側を少し下げたら更に良くなった(磁力が弦振動を邪魔する影響が少なくなるからであーる)。

と言うわけで、この改造は大正解♪ ネタ提供のマイミク某氏に感謝感謝♪
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