Appendix 1
dpGuitarSystem3に搭載しているペダルの筆者的寸評集:
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KORG Pitchblack:2009年7月購入。以前のKORG DT-7からの買い換え(実際には買い増し)。筆者の感想としてはチューナーとしては旧モデルのDT-7の方が優れていると思うが、ペダルボードに組み込む場合はPitchblackの方が便利。小さいし、フットスイッチがあるからである。DT-7は標準ではフットスイッチが無いのでつま先でのMUTEが出来ないのだ(エクスプレッション・ペダルの接続が可能)。表示モードを切り替えられるのが売りのようだが、実際に使い物になるのは標準モードだけである【爆】。DT-7と違い、フットスイッチを踏んでMUTE状態にしたときだけチューニングできるのだが、DT-7のように常時通電している方が合理的だと思う。他のエフェクターに電源供給できるのは便利で、実際にそれを利用している。なお、低域の感度が悪くベースには使いにくい。だからベース用のペダルボードには今でもDT-7を組み込んである。
- これから買うなら奨めない。この原稿執筆時点のお薦めは(高くて良いなら)SONIC RESEARCH ST-200 Strobe Tuner Stomp Boxか?
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BOSS ST-2 Power Stack:2011年6月購入。前ページで詳しく解説してあるとおり、BOSS最新のデジタル技術で作られた新世代のペダル。オーバードライブ・ペダルと言うよりは、Marshallの3段スタックのシミュレータだと思った方が良いかも。非常にレンジが広く、しかも高調波がしっかりと出ているので、ギター側のボリュームを絞ってもトーンが丸まらないのが嬉しい(=使いやすい)。デジタルとは言えマルチでは無いのでレイテンシは皆無。うまくセッティングを煮詰めれば音が引っ込むと言うことも無い(音作りのコツはBassとTrebleのさじ加減)。セッティングが決まればEVHのブラウン・サウンドもどきになるのでオールマイティに使えるのが非常に宜しい。だからこそ、dpGuitarSystem3最終形の基本サウンドとして常時ONにしてあるのだ。
- ハードロック好きにはお薦め品。
- Roland Music Navi:ST-2紹介
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Lovepedal ETERNITY:2009年7月並行輸入にて入手。その時点での国内通常価格は確か45,000円ぐらいだったと記憶しているが、およそ半額でゲット。こちらも前ページで詳しく解説してあるわけだが、いわゆるブティック系ペダルなので、本来は高級なギター(しかも、なるべくはストラト系=シングルコイル)と高級な真空管のギターアンプに繋いで使わないと真価を発揮しないと思われる。つまみを回す時にガサガサとノイズが出るが、それは仕様だと説明書に断り書き有り。このあたりも大量生産品とは考え方が違う。BOSSなどで同じ事が起きたらクレームになってしまうだろう。2年間の試行錯誤の結果、BOSS ST-2 Power Stackの後に繋いで使うことになったわけだが、結果としてST-2とETERNITYの直列接続によるサウンドは実に満足できるものである。但し、ETERNITYはそのため専用のセッティングになっているので、単体で鳴らすと「嘘?」ってぐらいに情けない音である。そう言う意味では実に不思議な特性のペダル。
- エフェクター初心者は絶対にやめた方が良いと断言する種類のマニア向け製品。
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Boss LS-2 Line Selector:2011年6月購入。つまりST-2と同時。ネットで調べ得ると音質が悪いという評価も多いが幸いにして筆者には全く気にならない。実に色々な使い方が出来るが、筆者の場合には完全に割り切って、モードはA ⇔ Bだけ。AチャネルにはSmall Cloneだけを接続。Bチャネルには何も接続せずにLS-2内蔵のプリアンプによるブーストアップ専用として使用。これにより、コーラスサウンドからフットスイッチ一発でコーラス無しのリードトーンへの切り替えが可能。勿論、ソロを弾き終わればLS-2を一発踏めばコーラス・サウンドでバッキングに戻れるわけだ。ブーストアップも含めて使用頻度が高いのでBOSS独特の電子スイッチによるノイズレスの切換えは非常に大きなメリットとなる。
- BOSSが嫌いじゃ無い人にはお勧め品。
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Electro Harmonix Small Clone:2009年7月頃購入。サウンドハウスの価格にビックリ。定価は26,040円。大抵の楽器店では18,000円ぐらいなのに、サウンドハウス価格はなな何と9,800円【爆】(最近、調べ直したら他店も対抗上、同じ9,800円にし始めたようだが、サウンドハウスなら2011年9月4日現在で7,900円【!!】)。今は亡きカート・コバーン愛用で有名だそうだがニルバーナなんて聴いたことも無い筆者。そんなことはどうでも良くて、レイトつまみとDEPTHスイッチだけの潔さが気に入った。幾らなんでも筐体が大きすぎるのと、ACアダプター端子がミニジャックなのは大いに気に入らないが仕方が無い。サウンドは言うこと無し。何とも清々しく、あるいは瑞々しいコーラス・サウンドは極上。DEPTHを深い方にすると、まるでジミヘンのユニバイブ・サウンドみたいになるのも◎である。
- Small Cloneの大きな欠点=フットスイッチのポップノイズが大きいことは本文中で触れたとおりである。
- 実はもうひとつ欠点がある。それは塗装が剥げやすいこと。筐体がステンレスなのが原因だろう。
- これから買うなら新製品の(中身は同じでサイズが小さくなった)Neo Cloneが良いと思う。ACアダプター端子も普通のセンターマイナスである。価格はサウンドハウスで8,980円也。
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Xotic RC-Booster:2006年9月頃購入。何と、もう5年も使っているわけだ。RC-Boosterの「RC」は「Real Clean」の頭文字だそうだが、それに偽りは無く、本当に無歪みでブーストできる数少ないペダル。ONにしてもレンジが狭まったりすることは全く無いハイファイ設計。但し若干のコンプレッション効果はあり、その結果、サステインが若干伸びるが、これは好ましいことである。トレブルとベースのトーンコントロールの効きも非常に良く、しかも、かゆいところに手が届く感じのF特に設定してあるのが実に宜しい。但し、ゲインを上げたときの歪み方はまるで筆者の好みでは無く、グシャッとなって単体では使い物にならない。ありとあらゆるセッティングを試してみたが、結論として、なるべく最終段近くにセットして、最後の締めみたいな感じでペダルボード全体のサウンドのクォリティアップをはかるのが正解だと思う。ゲインを少しだけ上げるとサステインが更に伸びる効果も重要。隠し味的な地味な効果のペダルだが、あるのと無いのとでは大違いなのである。
- 1台持っていて損は無いペダル。
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Lovepedal Echo Baby:2009年7月にLovepedal ETERNITYと同時に並行輸入で入手。これも当時の国内相場の半値近くでゲットできた。非常に癖のある変わったディレイ。つまみはタイムだけ。リピート回数とミックス量は裏蓋に開けられた小さな穴から精密ドライバーでトリマーを調整する必要がある。出力レベルも変えられるが、その調整は裏蓋を開けないと出来ない。フットスイッチを長押しするとディレイにコーラスが掛かる。だから普通の人には勧められない。使いにくいったらありゃしないからである。しかし筆者は無茶苦茶気に入っている。何故ならば、ONにするだけで、まるでマエストロ・エコープレックスのプリアンプを通したような微妙な歪みを伴ってサウンドがファットに変身するからである。タイムはピンポイントで決め打ちして、つまみを半固定してあるが、恐らく400msぐらいになっている筈。ディレイのミックス・レベルはかなり大きめ。リピート回数もかなり多めにしてある。とにもかくにも常時ON。過去にアナログ・ディレイを1台(大学時代。多分、MAXON製)デジタル・ディレイを4台も購入したが(大学時代のBOSS DD-3、最近になってのBOSS DD-6、DigiTech DigiDelay、Guyatone MD3 Micro Digital Delay)そのいずれと比べても、筆者的にはダントツにLovepedal Echo Babyがベスト。逆に言えば、原音が変わっちゃうことを許容できないひとには絶対に駄目なタイプのディレイ。
- 少なくともエフェクター初心者にはお勧めできない製品の代表格のひとつ。
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